こんにちわ、ぜつえん(@zetuenonly)です!
今回ぼくが使ってるTFSテントの繋がりから声をかけていただき、いくつかの商品を使わせて頂きました。
中国のテントブランドでトップシェアのMOBI GARDEN(モビガーデン)のテント。中国ではネイチャーハイクよりもモビガーデンがはるかに有名なようです。
そのモビガーデンの最近発売したばかりの新作テントのLIGHT WINGS DAC UL1(ライトウィングスディーエーシーユーエルワン)を設営してきました。
2度目に設営した時に3分かからずペグを打ってガイラインまで張り終えました。そんな爆速で設営できるテントです。それでいて山でも十分使えるクオリティなのです。
今回はMOBI GARDENのLIGHT WINGS DAC UL1のレビューをしていきます。
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MOBI GARDEN(モビガーデン)
昨年、日本でも株式会社帝伸テックさんが代理店となり、中国のモビガーデンが輸入販売し始めています。
ぼくが初めてモビガーデンの名前を知ったのは、今年の3月にアウトドアギアジンさんで見た記事がきっかけでした。
読んで品質の良さは伝わってきましたが、そのときのテントは質が高くても、スペック的にネイチャーハイクとどっこいで、あまり魅力を感じてはいませんでした。
が、今回のテントは明らかにスペックが中華と思えないモノで目が引かれ、念入りに調べてみました。
調べてみると冒頭でもいいましたが、MOBI GARDENは中国のテント市場でトップのシェアを得ているブランドのようです。
中国のアウトドアブランドの1つであるMOBI GARDENは、2003年にテントメーカーとしてアウトドア業界に参入して以来、アウトドアギアの研究、設計、販売に注力してきました。優れたデザイン、品質、パフォーマンスを発揮する製品を通じ、一貫してアウトドアライフスタイルの浸透に力を注いできた結果、そのブランドコンセプトはアウトドアエンスージアストから多くの支持を得るところとなりました。
2010年代に入り中国を代表するアウトドアブランドに成長したMOBI GARDENは中国のテント市場において最も認知度の高いブランドとしての地位を固めました。中国で販売されているドーム型テント『冷山』シリーズは中国国内で累計80万個を突破しており、本当に多くの方々に愛されるモデルとなりました。そして保有する工場はパートナーの高い品質要求に応え続けた結果世界最大のテントファクトリーへと成長し、生み出される製品は世界中のアウトドアエンスージアストの元へ届けられています。
出典:MOBI GARDEN ブランド紹介から一部抜粋
2003年と新しいようで、それなりに経歴の長いブランドです。
モビガーデンは大きな工場を持ち、有名メーカーのテントのOEM品も多く生産、その技術と経験を生かしてテントを作っているようです。
それもあって、裁縫、シーム加工の精度はかなり高いものがあります。実際にテントを見てみると中華とは思えないクオリティ。
スペックが高く、品質も良く、安いとなればそれは良いテントなわけです。
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LIGHT WINGS DAC UL1
非DACポール版(青フライ)とDACポール版(赤フライ)の2種類で展開しています。
スペック
LIGHT WINGS DAC UL1 | |
重量
(フライインナーポール) |
1090g |
総重量
(+ペグ張り縄) |
1250g |
インナーサイズ | 205×(105+65)×95cm |
前室サイズ | 205x60cm |
フライシート | 15Dリップストップナイロン シリコンコーティング(2000mm防水) (KOLON社製) |
インナーテント | 高密度ファインメッシュナイロン |
ボトム | 20Dリップストップナイロン シリコンコーティング(4000mm防水) |
フットプリント | 20Dリップストップナイロン PUコーティング(4000mm防水) |
ポール | DAC Featherlite NSL Φ8.5mm |
以下実測 | |
総重量
(フットプリント無し) |
1215g |
実用重量
(フットプリント有り) |
1323g |
フライ | 371g |
インナー | 358g |
フットプリント | 108g |
ポール(双Y型 一繋ぎ) | 346g |
ペグx10本
(DAC J-STAKE) |
120g
(10~11g/本) |
張り縄x3 | 23g |
収納サイズ | Φ13×41cm程度 |
カタログ値では、最低重量1090g(フライ+インナー+ポール+袋)、総重量1250g(+ペグ+張り縄フットプリント115g含まず)です。ちなみにテントの箱には1.16kgと書いてました。フットプリント抜きの重量ですかね。一体どれが正しいのか。
実測では最低重量1098g(フライ+インナー+ポール+フライとポールの袋)、総重量1215g(フットプリント無し)でした。カタログ値より-45gと良い結果に。
フットプリントの設営の手間がないことから使う前提で考えるのが良さそう。そう考えると実用重量1323gです。
軽量化する場合は、張り縄の金具とカラビナを外せば10gほど軽くなりそう。ペグはすでに軽く良いDACペグが付属していて軽量化は難しいとこ。ペグが10本で済むのも軽い要因ですね。
他のテントと比べる場合には、フットプリントを入れることはまず無いので、1215g(カタログ値1250g)がこのテントのわかりやすい重量となります。
“ダブルウォール+自立式+山岳用”で考えるとULではありませんが、まあまあ軽量なテントに位置するでしょう。金額とセットで考えると圧倒的なコスパです。
袋に4つのタグがついてました。右からDACポール仕様のタグ、KOLON社のタグ(生地メーカー)、DURAFLEX(デュラフレックス)樹脂パーツ使ってますよタグ、アウトドアインダストリーアワードの受賞タグ、たまにありますねこれは。でも2019年なんですね。ちょい古。
そして事前に全く知らなかったのですがKOLON社。
KOLON(コーロン)社は韓国の生地メーカーで韓国ナイロン(Korea Nylon)から取られた会社名です。かなりの大企業でテント、ウェア、寝袋用のナイロンを作っているようです。
Amazon販売サイトによるとノーブランド15D330Tナイロンに比べKOLON社製ナイロンは8%軽量とのことです。生地にまでより軽く良いモノにというこだわりを感じます。
GORE-TEXとかのタグもついてると嬉しくなりますが、所有欲を満たされる中華製品というのも不思議な感覚です。
テントの部位名称は別記事で紹介しています。そちらも参考に。
特徴
LIGHT WINGS DAC UL1の特徴は
・DACのポールを使っている
・細かいところまで作り込まれたモビガーデンの高品質なクオリティ
・素早い設営と雨天時に強いフライ吊り下げ式テント
・フライ+インナー+フットプリントが連結し、同時に素早く設営可能
・一つにまとまった双Y型のポール構造
・高いバスタブ部
・フライに張りを調整する可変部分がない(手間がなく楽)
・パーツまで赤と白に統一されたぜつえん好みのデザイン
設営しながら説明をしていきます。
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設営
入ってるのはこれだけ。
フットプリント無しを購入した場合はフットプリントはついてきません。
フライシートとインナーテントは最初から接続された状態で届きました。そのまま使うことができます。
収納ポーチはサイズが大きめでかなり余裕があります。
収納サイズはΦ13×41cm程度ですが、ポールは別収納が基本。実際はその半分以下まで小さくパッキング可能です。
ぼくは本体(フライ+インナー+フットプリント)を防水4Lスタッフサックに替え、ポールとペグケースは単体で持ち歩くことにしました。
では、設営をしていきます。
真っ先にすべきは、本体とフットプリントの接続です。
縫い目と半透明で反射する面が上でインナーテントと接します。真っ赤で表面加工のない面が下で地面と接します。
フライシートの生地にはバックルが2つついていて、1つはインナーテントと最初から接続されています。
もう1つのバックルはフットプリント(グラウンドシート)をつなげるためのモノです。
裏表のあるバックルなのでつけ間違えは起きにくいです。
一度つなぐと二回目からは、フライ+インナー+フットプリントをまとめて設営することができます。
これが爆速で設営できる理由です。
フライ+インナーの生地を地面に広げて、固定するために4カ所にペグを打っていきます。
先にペグを打つことで、風に飛ばされるリスクを防ぎ、ポールも安定して刺しやすくなります。
奥までペグを打ちこむと設営後に張り具合の調整やテントの移動ができなくなるため、強風時以外は仮止め程度で浅くペグを刺しておくのがいいです。
無~弱風なら先にポールを通すのもアリです。
付属はDACの16cmVペグ。
1本10gで硬く、使いやすいペグです。買い替える必要がないのが嬉しいところ。
そして、ポールを組み立てます。
ポールは双Y型で一セットに纏まっているため無くす心配もなく、接続も簡単。
写真手前の赤いポールは短く、奥のポールは長めの非対称のポール構造です。
奥の長い赤ポールがやや曲がっています。これは最初からで曲げたわけではないのでご安心を。
最初から曲げておくことでリッジポールを追加せずに側面を立ち上がらせ、居住性を上げる効果があります。
ポール差し込み口は四辺。
本体が台形型で、写真左側が長く(入口側)、右側が短く(足元)なってます。
見た目からかなり違うので、見ればポールも本体生地も一目でわかるでしょう。
四隅のポール差し込み口(グロメット)は小さな金属パーツを採用しています。
ひょうたん型で、ポールの先を差し込んだあとに外側に力が加わると狭い部分で固定され抜けなくなる仕組みです。
シンプルながら強度の高い金属パーツで耐久力は安心です。
ただ四辺を固定して力がかかれば抜けにくくなりますが、1つ2つ通した状態ではやや抜けやすい印象があります。
あと、ここに可変機構がないのが地味に設営を楽にしています。
設営後、バンドを締めて張りを調整、というやつがいらないのです。
ポールにフライシートを吊り下げていきます。
ポールをY字にしているハブの2ヶ所から吊り下げます。
Tが逆さまになったような銀金具に、黒い凹部分をひっかける感じです。
DACポールについてるハブももちろんDAC製。
残りの吊り下げは透明なフック型のプラパーツです。
これを5カ所、ポールに吊り下げていきます。
このパーツが地味に硬くて、付けにくく外しにくかったです。風などで不意に外れる心配は無さそうですが、設営撤収の際に一番もたつく部分がこのフックです。
ぼくとしては、親指で押し出すように外したいのですが、うまく外れてくれず力む感じになります。
残りのテント固定用のペグを3か所打っていきます。
写真の右が前室用。真ん中、左はフライを張り通気性をあげる用です。
フライを張る用で引っ張る2ヶ所のペグはロープが数個のリングになっているデイジーチェーン状になっています。テント後が3リング、サイドが2リングです。
長い位置で固定すればフライシートとインナーテントの隙間が大きくなり、通気性が上がります。
短い位置で固定すれば隙間が狭くなり、雨風雪の侵入を防ぎ、対候性が上がります。そんな使い分けができます。
一般的なテントでは自在金具等で伸縮させることで張りを調節することができますが、このライトウィングスではペグ固定ロープに伸縮性がないのが特徴です。それを補うのがこのデイジーチェーンなのでしょう。
さらに3ヶ所に張り縄を付けます。
カラビナと自在金具のついた1.5~2mm程度のコードです。
付けるのはこの3点。
吊り下げフックの上に乗る位置につけることで落下を防ぎます。
自在金具はモビガーデンのロゴが入ったアルミ製。
MSR系のリング型で若干ロック弱め。他の自在にしてもいいですが、カッコいいのでひとまずそのままで。
本体との連結は張り縄のついたカラビナでポールを引っ張る構造です。
後述しますが、やや不安がある場所です。
張り縄を付ければ設営完了です。細かく説明したので長くなりました。
アウターポール、フライ吊り下げなどと言われるダブルウォールでありながら、外側にポールが見える構造なのは少し珍しいかもしれません。がテントを使ったことがある人なら難しいモノではないでしょう。
フライシートから設営できるため、雨天時に強いと言われる構造です。
設営手順をまとめると
・袋からテントを出してテントを広げる
・フットプリントを付ける
・ペグで四隅を固定する
・ポールを組み立てる
・ポールを四隅に取り付け、吊り下げ金具(ハブ2ヶ所、フック5ヶ所)をつける
・張り縄(3本)をつける
・完成
2度目以降はフットプリントの装着がないためさらに手軽です。
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わずか3分の設営動画
2倍速設営
1:24で自立
2:02でペグ打ち終わり
2:42で張り縄
2:50中で横になってる
設営二度目で手こずるシーンもあるけどダブルウォールフットプリント有でこの楽さは魅力的!
とくに雨の日に強いテントだと思う pic.twitter.com/cd9o7CrtNS— ぜつえん (@zetuenonly) June 23, 2020
2度目の設営を動画にしました。2倍速再生になっています。
ツイート通りですが実際の時間経過では、袋からテントを取り出し、ポールを差し込み、テントを吊り下げて自立するまで1分24秒。
ペグx3本を打ち2分2秒、張り縄を付けて2分42秒。
2分50秒後にはテント内で横になってるという爆速設営です。
ペグや張り縄なしで3分以内なら割とどのテントでも可能ですが、張り縄まで付けて3分切るのは相当早いと思います。慣れればさらに早くなると思うと恐ろしいポテンシャル。
この設営の速さは疲れたあとに設営しなければならない登山、濡れながら設営する雨の中の登山、早く寝たいツーリングなどで圧倒的なアドバンテージを得られます。
設営+内部+撤収動画
ツイッターでの動画は多少速さを意識したものでしたが、こちらはまったりペースでの設営動画。それで約4分。
フルサイズマットを引いた内部の様子。
そして、雨天時想定のインナーを外し収納→フライ収納で、インナーテントを濡らさずに撤収するシーン、の3つを含めた動画です。
細かい部分
さらに細かい部分を見ていきます。
外観
設営後の外観です。
これは右斜め後ろから。
出入口は片側で、こちらの面からは見えません。またサイドのフライシートは白地にモビガーデンのロゴです。
張りを調整する場所がないので安定して同じ張り具合になりますが、キレイです。
左斜め後ろから。
インナー幅の狭い側で、Y字ポールも短く、サイドのフライ生地も小さくなってます。しかしこちらもサイドは白地。
短辺出入口にすればありきたりな山岳テントになりそうですが、長辺出入口なのが嬉しいところです。
こちらから見るとややシワが寄ってますね。
真横を少し俯瞰で。
こう見ると左の入り口は前室があるのでかなり広くなってます。
ただそれでも小さ目のテントだなという思います。
ベンチレーション
白が広い面の上部に唯一のベンチレーションがついています。
ジッパーで開けたあとに硬く細いプラ?が入った中央部分を持ち上げてベルクロで固定する仕組みです。
閉じておくときもベルクロで固定するのでずれる心配はありません。
あまり大きく開くわけではないので、換気は最低限ですが、あるのとないのとでは大違いなはず。
なにより熱は上に上がるため、上部についたベンチレーションは重要です。
ジッパーをあけると、メッシュで仕切られているわけではなく、完全に筒抜けになるのでフライとインナーの間に虫が入り放題になることです。
どうせフライの下から入ってくるんですが、個人的にはここがメッシュで仕切られているほうが好みです。白は特に虫が寄りやすいので、状況次第では開けないのも有かと。
ただかなり深い作りで雨は入ってくる心配はなさそうです。でも横殴りの吹雪なら入ってきそうなので、その時は密閉して密室状態になっちゃいそうです。
バスタブ部の高さ
比較対象がなくてわかりにくいですが、フロアと一体のバスタブ部がかなり高く盛り上がっているのが特徴的でした。
フロア同様、防水生地なので雨の跳ね返りで濡れるリスクが大幅に軽減される要因です。
入口から奥の長辺をのぞいた向きです。
中央はやや低く、左右が盛り上がる波打つ形状のバスタブ部です。
寝るときの頭元はかなり高くなっています。
寝てるときに頭が壁に触れて濡れていた、というのも軽減されると思います。
ジッパーの関係ですが、入口のバスタブ部は他に比べやや低めになっています。
フライの固定
入口のフライを固定しておく方法は、ポールに吊り下げるときと同じ半透明のフックが使われています。
少しきつめのフックで自然に外れはしないであろう強度です。
テントの中から手を伸ばして外そうとすると案の定きつくて、ちょっと大変でした。
インナーの固定
同様にインナーテントの固定では、ゴムバンドと引っかけやすそうなプラ金具がついてます。
これをフライシートにインナーテントを吊り下げるバンドにひっかけてやるだけです。
ゴムバンドなので、ゆるみがなくしっかりと固定してくれます。
これでテントの中まで全開になります。
この構図が赤味多くて、すっごいカッコ良くて大好きです。マウンテンハードウェアとニーモを合わせて2で割ったような見た目。かっこよ!左右非対称のポール構造がサイコーにカッコイイ!
ジッパー
テントに入るとこんな感じ。
入口は向かって左側のフライシートのみ開くことができ、インナーテントも見えてる左側からのみ出入りできます。
インナーテントのジッパーはかなり長め。
ほとんど噛まず、滑りも良くて使いやすいです。ただカーブもありかなり長いジッパーでちょっと手間。
内側から見たインナーテントのジッパーです。
インナーテントはダブルジッパーになっています。
残念ながらフライシートはシングルジッパーで下からのみあけることができます。
雨の日なんかだと上からちょっとだけ開けて外を確認がしたいシーンは多いので、これは悲しいポイント。
ただフライのジッパーも噛まずに使いやすいのでそこは良し。
同モビガーデンのライトナイトシリーズのフライはかなりジッパーが噛むので、安心です。
ぼくが好きな長辺出入口なのもいいところ。
インナー取り外し
フライ吊り下げ式は、ポールにフライシートを吊り下げ、フライシートにインナーテントを吊り下げる構造です。
このフライ吊り下げ構造のテントではフック、トグル、バックルのどれかで接続されます。
そしてライトウィングスはバックルを採用しています。
この2種類のバックルが使われています。
左は左右から押し込むタイプで、より頑丈。
右は片面を押して外せるやや簡易的なバックルです。
フライの吊り下げポイントと同じ位置の内側にインナーテントの吊り下げバックルもついています。
写真はインナーテントのバックルを外した状態。
完全に取り外し、フライシート+フットプリントで設営した状態。
インナーレスの状態でタープのように使うことも可能ですが、実用性は低いでしょう。
インナーテントを取り外すシーンは、“雨でフライシートがびちゃびちゃのまま撤収しなければならない、でもフライとインナーを一緒にしまうとインナーテントも濡らしてしまう”という場面です。
濡れたフライとインナーを別に収納することでインナーテントを乾燥したまま持ち運ぶことができます。
連泊(2泊以上)するテン泊縦走登山では、多々ありえるシチュエーションです。
それ以外ではインナーテントを外すことはまずないでしょう。
もちろんフットプリントも外して、フライのみでの設営も可能です。
でもこれはまずしないでしょうね。
テントのサイズ感
全体、インナー、前室、収納に分けてサイズ感を見ていきます。
全体
テントサイズは205x(105+65)x105cm。105cmはアウターサイズで、インナーテントの高さは95cmです。
大きさは山岳用の一人用サイズで最低限の大きさです。
小さい分、素早く設営ができ、軽量なのが魅力です。代わりに居住性を犠牲にしています。
左右非対称な台形型の大きさなので、ポールの長さも非対称。
インナーテント
入口側は105cmと広めにとられています。ザックや荷物を置くのはこちら側がベストでしょう。
座ったり、調理したり、メインの居住スペースとなる場所です。
全長205cmはかなり一般的な長さでどちらかというと短め。山岳用では205~210cm位が多いです。身長から考えると余裕があるように見えますが、寝袋に入って寝る姿勢になると170cm位の人でもあまり余裕のないサイズになります。頭上にスペースの余裕は余りできません。
実際に使うと変わるかもしれませんが、入口側に寝て、奥にザックとなると思います。
足元は65cmとマット1枚分程度の幅。
最低限のマットを引いて寝る分のスペースです。海外のテントでは割と見かける先すぼまり形状。
室内高も足元ほど低くなるため、座るのは入口側でしかできません。
ザックをマット代わりにしたり、ザックに足を入れて寝る人の場合は足元にザックを置くこともできます。
頭上の一番高いところにはランタンフック用のカラビナがついています。
テント内の吊り下げポイントはこの1点で、ほかにはありません。
靴下などを干すロープを張ることもできませんね。
入口のメッシュは真っ白で目は細かいので虫は入れません。
かなり細かいので、熱も多少は保持してくれるかも?
前室
前室は上から見ても横から見ても三角形。
60cmと大多数のテントと変わらない前室の広さです。
長辺出入口の前室な分、やや広め。
ただリッジポールがない双Y型なので、角度はきつめ。前室の高さはあまりありません。
それでも靴やバーナーを置く程度が限界で、大型ザックを置くのは厳しいです。
入口を締めた状態でも背の低いバーナーなら使用可能ですが、よほどの雨でない限りは避けたいものです。
収納サイズ
幅51cmのZライトソルと並べた収納サイズ。
やや大きいですが、袋は結構余裕のあるサイズです。
ポールを取り出すとさらにコンパクトになります。
実用シーンではポールとテントを一緒に収納することはまずありません。
長いポールはポールで、テントはテントでパッキングする人が多いでしょう。
実測で約Φ13x30cm+ポール。絞ればもっと小さくなりますが、その場合はスタッフバックを変えたほうが早いです。
フライとインナーを分けれるようにしてもいいでしょう。お好みです。
スタッフバックの後ろには製品名、サイズと出しやすいように掴むバンドがついてます。
ガバっと出す時には意外と嬉しいバンドだったりします。
専用スタッフバックには中国語の大きな説明書が付属しています。結構邪魔。
ハサミでカットして自宅保管ですね。
耐風性
テントを真上から見た図です。
双Y型ポールという形状からX型に比べ、耐風性は高いテントではありません。むしろ風に弱いテントです。
方向的に面積の狭い短辺部分が風に強い構造です。短辺側は高さも低いため受ける面積が少なく、形状的に風を流しやすいからです。入口に風が当たりにくいのも重要なポイント。
さらにポールが狭い距離で2本地面につく左の長い短辺側も比較的風に強くなります。
図の上下は張り縄もなく、生地の面積が広い分かなり風に弱く、強風時はテント内を圧迫します。その向きで風を受けるテントの張り位置は避けたいところです。
ただ“耐風性”の意味も難しいですが、図で耐風性は強風を受けた時にテント内が圧迫されにくく、テント内に風の影響を与えにくい角度という意味合いで使ってます。
ポールが曲がりやすい方向でも生地が破ける方向でもありません。
極端な話、ポールを使わずに生地に包まってれば破けることはありませんが、耐風性が高いとは言えないでしょう。そんな意味でも耐風性。
ただ風を受ける面積が広いほど、テントの形状が変形し、結果的にポールが曲がったり折れたりし、生地にダメージを与えやすくはあります。
強風になりやすい稜線に張って使う天気を気にして使いたいテントであり、森林限界以下に向くテントです。
DACポールを使ってこの安さ
このテントを語るうえで外せない特筆ポイント。
そして、ここが本題ですよ?
1週間ほど前に発売されてるのを発見、初めてamazonでこの製品を見た時の戸惑いはかなり大きいモノでした。
「え、DACポール使ってるの?ん、え、24970円?1250g?たぶんだけど、安すぎない?」という感じでした。
DACの評価を瞬時に出せず、安いはず?というイメージになってしまいました。
それなりにギア好きでテント好きなので、テントのスペックと形状を見ればある程度の金額は当てられる自信があります。精度はあれですが。
ぼくがこのテントに値段を付けるなら40000~45000円でしょう。ゼログラムが出したら55000円だし、ニーモが出せば50000円程度、中華なら40000円程度と答えると思います。
テントを知ってる人ほど、DACポール使って40000円切るという考えは浮かばないわけです。
重要なのは製品名にもなってるDAC(ディーエーシー)のポール。
DACと言えば知ってる人は知ってるし、知らない人はアウトドアをしてても知らない人が多い。
でもこういえばみんなにわかる「ヘリノックスのポールを作ってるヘリノックスの親会社」と。
ヘリノックスの製品が高いのはDAC素材を使っているからに他ならないわけで。むしろ、高品質なポールを作れるDACだからヘリノックスブランドを展開しているんだ!
ヘリノックスがすごいからDACがすごいんじゃなくて、DACがすごかったからできたヘリノックスという話なんだ!これが・・・ポール沼?
DACこと、ドンア・アルミニウム・コーポレーションは韓国の会社で、創始者のジェイク・ラー(Jake Lah)はアルミ加工のプロフェッショナルです。その技術を生かし、テントのポール作りを始めました。
DACのポールはアルミやチタン、銅を配合したTH72Mという独自のアルミ合金を使い、何より軽さと丈夫さ。それでいて時にはしなり曲がる柔軟性も持たせられるポールを作ってます。その性質を生かし、様々なテントに対応したポールを作り数多のブランドがDACポールを採用しています。
最も一般的なのがDAC FeatherLite NSLポール。軽量性と強度を両立したポールです。太いポールと細いポールを連結させることが可能な、ポールシステムを持っています。
このテントもそうですが、Φ8.5mmが一番よく使われ、ヒルバーグではポール径(Φ)でレーベルを変えています。
じゃあどこのテントがDACポール使っているって、ヒルバーグ、モンベル、プロモンテ、アライテント、ニーモ、ビッグアグネスブラックダイヤモンドジャックウルフスキンマーモットノルディスクノースフェイステラノヴァオガワゼログラム、とまあ書ききれないレベルで山岳テント=DACポールみたいなとこがあります。
MSRは一部イーストンポール、ヘリテイジは一部ユナンポールですが、ほとんどがDACポールなわけです。各メーカーのテント作りのプロ達がみんな選ぶポールがDACということは、信頼性の高さであり、クオリティの高さの証明もあります。
また、DACポールはどのブランドでも使えるわけではなく、DACが認めたテントにしか使用することはできません。つまりDACを使ってるテントはポール以外のクオリティも一定ラインに達しているのです。
知る限り、DACポールを使ってる中国のテントはモビガーデンとTFStentのみです。
「ネイチャーハイクと値段の高い山岳用テントの違いってなに?」って聞かれたらDACポールを使ってるかどうか、と言えば知った風なアウトドアマンっぽさがでてきますし、事実です。
「ヘリノックスとパチノックスの違いはなに?」も同様にDACポールかどうかが大きい要因です。
それを考えるとDACポール=高価で良いモノをイメージしやすいかもしれません。
あと、付属のペグ10本。その単価なんて普段考えることないですよね?
DACの16cmペグは単価286円で、10本買うと2860円です。村の鍛冶屋のエリステ18cmより少し安い程度ですが、それが最初から付属しているわけです。DACを使うと高いっていうのはそういうことです。
つまりDACポールを使っている=山使用を想定したテントであり、モビガーデンが日本の山岳テント業界に乗り込んできたと、そういうことです。それも安くハイクオリティなテントを持ってです。
ネイチャーハイクのテントがコスパ良いと言っても「でも山で使うには~」と言えましたが、このテントにその言い回しは通用しません。
登山者には安く良いテントは嬉しい話ですが、日本ですでに山岳テントを売ってる販売側はたまったもんじゃないですよね。こいつは困ったもんだZE。
さらに詳しいDACの話は別記事で!
フットプリント(グラウンドシート)は必要?
Amazonの販売ページは少し見にくいのですが、フットプリント(グラウンドシート)有り無しの2種類で販売されてます。
差額から計算するとフットプリント単価は2310円となり、安いとは言えませんが、ほかの山岳用テントで見ると高いわけでもありません。やや安めで、普通ってやつです。
今回フットプリント有を使ってますが、フライと一体型で設営の手間もなく、この金額ならセットで買うのがオススメ。
理由としては
・バックルでフライシートと連結できて、ズレもなく、設営の手間もかからないから
・スタッフバック有りで115gと軽量
・長く使うことを考えると無くてもいいけどあっても困らない
グラウンドシートは引くのが面倒で重いからほぼ使わないぼくが使っても良いと思える楽さと軽さです。
山行のルート次第では軽量化のために省くのは自由ですが、この使いやすさのグラウンドシートなら使う使わない関係なく、セットで購入して損はしないはず。
他のグラウンドシートを持ってるからいらないかなぁ、と思ってる人でも純正にすべきフィット感です。
若干ずれますが、同じ販売ページからの妄想トーク。
3,4は識別番号か何かだと思いますが、そのあと。
「メッシュインナー」
これ、メッシュじゃないインナーも登場する示唆だと妄想してるんですが、どうなんでしょうね。
もしそうなったらインナー単体販売もされると先に購入した方も安心です。どーなんでしょうね!!まあぼくの妄想トークです。
気になってるところ
良い素材使って良いテントができるならだれも苦労しないのです。
ここどうなの?ちょっと微妙というポイントも多いです。
張り縄をポールにカラビナで固定
正直、このテントで一番不安なのがこの張り縄の取り付け位置です。
張り縄をポールにカラビナでつなぐと、金属と金属なことから金属疲労、ポールを1点で引っ張ることによるダメージの有無、さらに3点しかない張り縄の荷重の片寄りが気になっています。
ただ使用してすぐに何かが起こるわけではない、のも事実でしょう。
数年使った時の経年からくるポールへのダメージか、極端な爆風時にポールの折れや曲がれ荷繋がるのでは?と思っています。
多くの山岳用でフライ吊り下げ式のテントではフライ生地に縫い付けられたループから引っ張る張り縄です。ヒルバーグはフライのループをポールに巻きつけてから引っ張るのでさらに力が分散します。
ちなみにネイチャーハイクのVIKも似た金属でポールを固定する張り縄を採用しています。これが逆に不安度を上げてたりします。1万ちょっとのテントと同じ作りかぁと。
でもこの耐風検査などをしたうえで、この構造にして販売してるわけですし、意外に全く問題がないパターンも大いにあり得ます。現時点では何とも言えませんところでしょう。
とりあえずの対応方法としては本体に縫い付けられた吊り下げクリップのループに張り縄を付ける方法です。
この場合もカラビナのままではポールとカラビナが干渉してしまい、ポールにダメージが行くので、カラビナを外して本体ループと張り縄を結んでしまうのが。
ただ強度的にどうなのかわからないため、これもベストではないでしょう。
-追記-
実際にフィールドで張り縄の接続位置をポール→吊り下げフック用ループに変えて使ってみました。
105cmの長い短辺の2ヶ所は写真のようになっていて、強度面で若干不安はありますが、ほとんど問題は無さそうです。ただポールにつけるかループにつけるかは迷う所。
65cmの低い短辺側はハブ吊り下げ部分になっているため、特に裁縫が強い部分です。
そのためこちらはポールではなく、ループにつけたほうが安定感があります。
またカラビナを使うことでのハブのプラスチックへのダメージを考える場合は、カラビナではなく、直接張り縄を結びつける方法を取るといいでしょう。
使う前は不安感も多い張り縄取り付け部でしたが、数回テントを使用し、実際そこまで気にする必要はないのではないかと思えてきてます。
インナーメッシュ
ニーモやMSRのテントでよく言われることですが、インナーテントがメッシュという点。
日本の山岳で使うシチュエーションにおいては、真夏でも寒い日があり、雨が多くその跳ね返りが中に入りやすいメッシュは避けられる傾向にあります。
ただ、ぼくとしてはどしゃぶりツェルト泊でも真冬フロアレスでも真冬メッシュでも構わないので、大きな問題点ではありません。
が、日本の山で使うことを考えると多くの人にとってはネックになるかもしれないポイントなので、購入前に一度考えることをオススメします。
夏山しかーと思っていても、残雪期や紅葉の2000m級やアルプスなら氷点下にもなります。自分の耐寒性能や使用シーンを想定してみましょう。
逆にインナーメッシュのメリットは夏の涼しさ、匂いのこもりにくさです。
地面との隙間
後側の下部のフライと地面の隙間がやや広すぎるのが気になります。
最大で20cm程度地面との隙間があります。
バスタブ部があるので、雨の跳ね返りは問題なさそうですが、強風下では風が吹き込み、煽られる原因になりそう。
張り縄を一番長い位置で張ってこれなので、多少調整は可能です。でも地面べた付きにはならなそう。このまま積雪期に使うのは少し厳しそうです。
ただ事実としてフルメッシュを厳冬期に使う人もいるわけで、無理ではなく、向かないです。
中から見ると地面との隙間はありますが、インナーテントとの距離も結構あるので雨は問題なさそう。冷気は入りますが、夏は涼しい。
天気で張り位置を調整してみてですね。
室内が真っ赤に染まる
人によってはデメリットになるポイント。
15Dという薄いフライシートゆえに晴天時にはテント内が真っ赤になります。
写真を撮る時に色被りしやすい程度で、大したデメリットではありませんが、人によっては目が疲れるということもあるかもしれません。
赤好きなぼくにはご褒美です。
良いとこ悪いとこのまとめ
割とごちゃついた記事に内容になってしまったので良いとこ悪いとこをまとめます。
良いとこ | 悪いとこ |
実測1215gと軽量 | ポールと張り縄の固定が不安 |
DACポールを使ってる割に安価 | インナーメッシュ |
フライ吊り下げ式の設営の速さ | フライジッパーがシングル |
高いバスタブ部 | 吊り下げフックが硬め |
張りを調整する部分が必要ない | ベンチレーションから虫が入る |
ペグが10本で少なく設営が楽 | 全体的に耐風性の不安 |
色とデザインがカッコイイ | 室内はかなり狭め |
書き出してみると特徴が見えてきます。
山岳テントクオリティながらの安さ、設営の速さ、十分な軽さが魅力です。
欠点は、ポールをカラビナでつなぐ張り縄への不安、フライがシングルジッパー、室内の狭さがぼくの中では大きな欠点。インナーメッシュ、ベンチレーションから虫が入るはあまり気にしないとこ。
耐風性は風の当たる方向ですね、入口に対して裏側は耐風性低めで、強風が当たるとテント内が潰れ圧迫されます。
他の山岳テントと比較
では他のテントに比べてどうなんでしょう?という話。
このテントと比較するときにネイチャーハイクは適切ではないと考えます。
立ち位置的に、ネイチャーハイクは「安く実用に問題はないけど、安くできるとこは安くしててクオリティはまあまあ、山使用は想定してないが、山次第では十分使用可能」です。
モビガーデンの印象は「多くの山岳テントと遜色ない質の素材を使い、裁縫やシーム処理もキレイ、それでいて値段は安め、ただ日本の山を想定してるテントではない」です。
立ち位置的にはニーモ、MSR、ゼログラム辺りに近いように思います。
最低重量1090g、総重量1215g(カタログ値1250g)という重量的には、国産のプロモンテVL、アライテントエアライズよりは一段軽く、モンベルステラリッジ、MSRハバNX、ニーモタニとほぼ同程度。
それでいて同程度テントに比べ、値段は半分程度というのがこのテントです。
ペグと張り縄の本数が少ないので総重量との差も少ないのがいいとこ。
DACを使った1人用山岳テントとスペック金額の比較。
調べて気づきましたが、おそらく、“DACポール+ダブルウォール+自立”で最安はVL16の3.5万。
ついでVL26が4万位、ステラリッジ4.2万となります。
こんな人にオススメしたい!
派手な色と居住性で好みや相性のあるテントではあります。
それを踏まえてオススメしたいのは
・軽量で安価な夏山用テントが欲しい人
・2人用山岳テントのサイズを持て余している人の2張り目
・UL系ハイカーだけど自立ダブルウォールが良い人
・ネイチャーハイクのVIKやTagaを狙ってる人
・バックパックキャンパー
・赤いテントが好きな人
1人用で狭めなインナーサイズなため、荷物が多すぎる人には窮屈さがあるはずです。
逆に道具の軽量化が進んでいる人で1泊40L程度のザックで行ける人なら使えるサイズでしょう。
軽さと居住性はトレードオフです。軽くするために居住性を妥協できるなら必要十分でしょう。
このライトウィングスは1張り目で買うよりも2張り目以降で買う人のほうが多いように思います。
山岳テントの良さを知っている人が、軽量化もできていて、雨の登山もできて、1人用サイズでも構わない、そしてテントの軽量化はしたいけど安く済ませたい、というシーンではすごく選びやすいテントに思います。
万人受けはしませんが、軽量化やコンパクトと強度の両立という時代の波には合ったテントではあるのでしょう。
快適性を求めるキャンパーには向きませんが、昨今の人気からバックパックスタイルのキャンパーならオススメしたいテントです。ネイチャーハイクのVIKやTagaを候補に入れてる人は是非このテントも候補に入れて欲しいと思います。
オススメではない人
逆にオススメしにくいのは
・広いテントが良い人
・荷物が多めな人
・少しでも広いテントが良い人
・身長の高い人
やはり居住性がこのテントを買う買わないの分かれ目です。
あと、テント泊デビューで初めてソロテントを買う人はあまり向いてません。
あるあるですが“荷物重いと大変だから少しでも軽くするために1人用テントでテン泊デビュー!”という人。結構多いです。
エアライズ1型やステラリッジ1型を買う人です。
この中の割と多くの人が買ったテントが小さくて、2型を買わなかったことを後悔します。
1型と2型の重量差は、200~300g程度です。その程度ながらテント内の広さ、快適さは数値では理解できないほどの差があります。
日帰り登山数年→テン泊登山、UL路線を目指してる→テン泊登山、キャンプなどでテント慣れしてる→テン泊登山、みたいに少しでも軽くしたい、1人用テントでも大丈夫!という人以外でテント泊登山デビューする人には2型をオススメしています。
それでやっぱり大きかったな、となったときにこのテントを買えばいいのです。安く、1型サイズで軽量化もできることでしょう。そういう意味で、ある程度の理解は必要なテントです。
インナー非メッシュ Japan ver登場
インナーテントがメッシュではなく、透湿素材を使ったいわゆる生地のあるインナーを採用したモデルが新しく登場(9/25)しました!
“LIGHT WINGS DAC UL1 JPN”という名称で日本仕様のライトウィングスとなります。
フライとインナーのカラーも変わり赤→青になっています。濃い青で群青色という感じでしょうか。
あまりされない透湿インナーという素材。
ついつい防水透湿素材を意識しますが、いわゆる非メッシュインナーの事です。
10Dナイロン素材の、さらさらとした触り心地で防風性+撥水+通気性+保温性がある素材です。モンベル ステラリッジ(10Dポリエステル)やプロモンテ VLシリーズ(10Dナイロン)と同程度の生地というとわかりやすいでしょうか。VLはおそらく全く同じレベル。
重量330gで、メッシュインナー(358g)より少し軽く驚き。
夏用のメッシュに比べ、秋~春用や夏の山岳用のインナーテントです。
MOBI GARDEN(モビガーデン)のテント
中国ではトップシェアブランドでも、日本では去年に代理店ができたばかりです。
今後は日本向けなテントがラインナップされることに期待してしまいます。
現在モビガーデンから出ているテントは3モデル7種類です。
LIGHT KNIGHT UL1/UL2は軽めな短辺出入口のソロテント。ネイチャーハイクのCloudUPよりも耐風性は高そうで、山で使うならこちらという感じ。
それぞれ冬用のスノースカート付きも出ています。が、冬山でこれを使う気はちょっと起きませんね。
COLD MOUNTAINはシンプルで安価なドーム型の2~3人用。
素材もそれなりですが使い勝手の良さそうなテントです。キャンパーが選ぶならこれでしょう。ただネイチャーハイクと比べるとやや重めかなというところ。
比べるとLIGHT WINGS DAC UL1は別枠で出したいテントで、明らかに一段上の素材で山を見据えてる製品です。
ただ今後どんなテントが増えるのか、日本向けになるのか、そこがモビガーデンへの注目点だと思います。
AS WINGS登場
AS WINGS 1 | AS WINGS 1G | AS WINGS 2 | AS WINGS 2G | |
色 | レッド×ホワイト | スカイブルー | レッド×ホワイト | スカイブルー |
自立 | 自立 | 自立 | 自立 | 自立 |
最小重量 | 1150g | 1480g | 1610g | 2050g |
総重量 | 1275g | 1625g | 1730g | 2190g |
インナーサイズ | 205×90cm | 205×90cm | 210×135cm | 210×135cm |
前室サイズ | 205×40cm | 205×40cm | 210×60cm(前後) | 210×60cm(前後) |
フライシート | 20Dリップストップナイロン シリコンコーティング(3000mm防水) |
63Dポリエステル (3000mm防水) |
20Dリップストップナイロン シリコンコーティング(3000mm防水) |
63D185Tポリエステル (3000mm防水) |
インナーテント | ナイロンメッシュ | ナイロンメッシュ | 高密度ナイロンメッシュ | 高密度ナイロンメッシュ |
ボトム | 20Dリップストップナイロン シリコンコーティング(4000mm防水) |
150Dオックスフォード (4000mm防水) |
20Dリップストップナイロン シリコンコーティング(4000mm防水) |
150Dオックスフォード (4000mm防水) |
ポール | A7001アルミ合金 | A7001アルミ合金 | A7001アルミ合金 | A7001アルミ合金 |
モビガーデンから新作テント登場。サイズ違いで2種類。
ライトウィングスをロースペックにしたようなAS WINGS 1。
リッジポール無しながらフライ内側にプラ素材?を入れて微妙に広さを出しているよう。ただインナーを拡張できるわけではありません。
そしてリッジポールが付き、前後出入口で居住性を上げたハバハバNXのようなモデルのAS WINGS 2ので、それぞれ赤と青の2色展開となってます。
アウターポール式ではなく通常のインナー吊り下げ式。赤が軽量モデルで、青が安価で丈夫なモデル。
山で使うことを考えると軽量なAS WINGS1に行きたくなりますが、なら頑張ってLIGHT WINGSに!と思ってしまう所。
AS WINGS2はハバハバNXやネイチャーハイク Mongar2のように山でもキャンプでも快適な広い室内と前室であらゆる用途に適用します。山で使うには、やや重いのが難点。それでも十分軽く値段も抑えめで非常に魅力的です。
ASWINGS2が欲しい人への相談に乗った記事。
3年長期保証
代理店ができたことにより“日本正規品”と“3年長期保証”の表記がついてます。
この保証は、初期不良や裁縫不良などの不具合を指しているようです。基本は自然破損への保証ですね。そのため雑に使って破けたなどは保証対象外のようです。
LIGHT WINGS DAC UL1 メッシュインナー |
LIGHT WINGS DAC UL1 透湿インナー |
AS WINGS 1 | AS WINGS 1G | AS WINGS 2 | AS WINGS 2G | LIGHT KNIGHT UL1 | LIGHT KNIGHT UL1plus | LIGHT KNIGHT UL2 | LIGHT KNIGHT UL2plus | COLD MOUNTAIN 2 | COLD MOUNTAIN 3 | |