こんにちわ、ぜつえん(@zetuenonly)です!
以前にイージスマックスウルトラのレビューを書いていただいたなかちんさんにヒルバーグのソウロを貸していただきました。
欲しいなぁと思ってたテントなだけについ浮かれてしまいます。
今回は最強と言われるヒルバーグのソウロを設営してみた感想を書いていきます。
スポンサーリンク
ヒルバーグソウロ
最小重量(総重量) | 2kg(2.4kg) |
収納サイズ | Φ19.5x53cm |
インナーサイズ | 220x63cm 最大幅105cm |
前室サイズ | 220x55cm |
インナー面積 | 2.0㎡ |
前室面積 | 0.6㎡ |
室内高 | 95cm |
ヒルバーグ(HILLBERG)はスウェーデンのテントメーカーでキャンパーや登山者からも一目置かれるテントを作っています。それは構造からくる堅牢性や最上級な素材を惜しみなく使った高級感からでしょう。
そのヒルバーグのソロテントの中で最強のドームテント「ソウロ」。
スカンジナビア北部サーミ人の言葉で「島」を意味するソウロの最大の特徴は交差する3本のポールです。そしてビビットな赤いカラーリングもヒルバーグの特徴でしょう。
赤いが好きで赤いテントが好きで、そもそもテントが好きなぼくにとってもどこか憧れに近い存在のテントであったのは事実です。
そんな憧れのテントを借りて設営し寝てなぜ最強と言われるかを理解してきました。
では設営しながらソウロの凄さを語っていきます。
スポンサーリンク
設営
欲しいなと思って調べてる時、お金を払って買う時、そして初めて建てるテントは袋から出す時の興奮は貴重です。
ドキドキとワクワクが止まりません。
ポールはDAC社のモノです。
ヒルバーグのテントは4つのレーベルでテントを種類分けをしています。それぞれのレーベルで使用されるポール径や素材が変わってきます
ソウロは4シーズン使える強度と軽量性を両立したレッドレーベル。
DAC Feathelite NSLの9mmポールを使われています。山岳用に使われるテントではDACの8.5mmポールが多いですが、さらに高い強度を求めていることがわかります。
ちなみにヒルバーグのテントで一番細いポールがDAC9mm。最大はアトラスやスタロンXLに使われる17mm。
DACの話は別記事で→テントのポールを作ってるDACって何者?ヘリノックスとの関係は?DACを調べてみた!
ポールを組み立てた時に「曲げちまったか?」と思ったのですが、強度と組み立てやすさをあげるために最初からポールが曲がっているようです。
こんなポールはあまり見ないですね。
ソウロは六角形なのでペグダウンは6カ所。
ペグ固定するループは長さ固定できるテントが多いですが、ソウロは調節はできません。
設営時はペグ位置がずれてたときに打ち直すしかなく、微調整ができない不便さはありますが、使っていくうちに気づくのはこれが強度に繋がっているであろうことです。
またポール刺し込み部分が柔らかく差し込みやすい部分と下部は頑丈な素材になっています。差し込み口は斜めになっていてグローブを指している状態でもポールを通しやすい作りです。
僕の使っているVL25も倒立スリーブですが軽量性重視なペラペラ素材ですぐ破けました。長く使えることがわかる安心感が桁違いです。
3本のポールを交差させていきます。
下部はスリーブと上部は吊り下げ式のハイブリット型です。下部スリーブは風への抵抗力があがる構造なのでしょう。
1本のポールが短くなっていますが、ポールに赤いテープで印がついているため間違えることはありません。
3本のポールをクリップで固定していきます。
黒い生地もありますが設計そのものがピッタリで作っているのでしょう、かなりポールクリップが硬いです。バチンバチンいいながらとまっていきます。
ポールクリップは同じ方向からではなく、左右交互につけるようになっています。
全方位への強度を上げている理由に繋がっているのでしょうね。
ヒルバーグの公式サイトに載っていたものです。
ブルーレーベル以外のテントで強度をあげるためにポールの量を2倍にすることができる作りになっていて、スリーブも太めになっていますし、多すぎるポールクリップもこの状況を想定しているようです。
さすがにエクスペディションすぎて何言ってるかわからない話なんですけどね。
上部にレインカバーを付けたらフライで自立します。
もちろんこのままインナーテントなしで使用することも可能です。
ヒルバーグのテント全てですが、フライシート吊り下げ式でさらに中にインナーテントを吊り下げる構造です。
そうすることで悪天候時にインナーテントを濡らさずに設営撤収することが可能になります。またインナーテントをつなげたまま設営撤収できるため設営の楽さにもつながりっています。
そしてヒルバーグのテントでいう4シーズン対応はフライシートと地面の隙間の無さにあります。
スノースカートではなく、フライシートを長くすることで埋めずに確実な外部との遮断をしています。
インナーテントは形状は長辺が片側尖った五角形。黒いフロアと黄色いキャノピー。寒い時期も使えるようにメッシュではない生地です。
ヒルバーグのインナーテントはすべて黄色いのですがおそらく室内の明るさをあげているのではないでしょうか。
インナーテントはトグルで吊り下げ。
外れにくい分、付けにくく山でつけるのは面倒だなぁという印象です。基本的にはつけっぱですね。
インナーテントは3本の直線ジッパーが逆T字になったパネル。
カーブの無いジッパーは一度に開けきることができませんが、壊れにくいメリットがあります。
これで完成。
入口は一カ所です。
スポンサーリンク
前室
カタログスぺックの図では55cm張り出しただけの前室ですが、3本ポールがあるので一般的な2本のポールのテントとは同じ面積でも、上部への広がりが段違いで空間の広さがまるで違います。
高さがあるので調理や出入りも用意。これは頭で理解していても実際中に入ってみないとわからないところです。
スポンサーリンク
ベンチレーション
入口はダブルジッパーになっていて上下どちらからでも開けることができます。
さらに上部は逆方向にも少し開けることができベンチレーションにもなり、外をのぞくこともできます。
ちょうど上にレインカバーが来るので雨や雪も入りにくくなっています。
このベンチレーションはメッシュにもできるので虫対策も問題なしです。
それでも全体的にベンチレーションは少なめで夏のテント内は熱くなりそうです。
変形3本ポール構造
*型から少しずれた構造になっています。
中央の三角のできるこの構造で全方向への強度をあげ、また前室を広げ出入りもしやすくし、内部の居住性もあげているのでしょう。
この上部にレインカバーをつけます。むき出しのベンチレーションを覆うことで換気性能を上げています。
話は変わるんですが、テントで一番興奮する部位ってポールだと思うんですよ。無機質な光沢の金属があらゆる交わり方をするんですよ。左右対称なのも素敵ですよもちろん。でもこの3本がクロスして、中央にできた三角形。僕はこの中に住みたい。
フライ吊り下げ式ならではの外側にポールが来る武骨なシルエットに惹かれるのもポールが好きというところなのでしょう。ただポールが見えない、フライの立ち上がり方でポールの輪郭がわかるのも好きなんです。見えないのが想像力を掻き立てる、そういうものでしょう?
黒い生地
ソウロを建ててみて、一番驚いたのは全面に張り巡らされたこの黒い生地の強度。なにこれ。
硬く、伸びない、分厚い生地でポールスリーブやポールクリップとテントを固定しています。この黒い生地が堅牢性を大きく要因なのでしょう。
風を受けても、ポールをゆすってもテントのブレが少ないんですよね。
独自生地ケルロン(Kerlon)
ヒルバーグといえば独自素材ケルロン(kerlon)の異常な強度の高さが売りの一つです。
独自のリップストップナイロンで高い引き裂き強度、防水性、UV耐性、耐穿刺性を持っています。耐水性はフライで5000mm以上、フロアで12000m以上です。
耐穿刺性って初めて聞いたのですが、小さな穴ならこすれば塞がるというから驚きです。
20Dナイロンのkerlon1000から70Dナイロンのkerlon2000までをレーベルごとに使い分けていて、ソウロは30Dのkerlon1200を使っています。
またケルロンはポリウレタンコーティングやシームテープを使わずに防水性撥水性を持っている素材のため加水分解しないと言われています。
長く使いたいテントの一番の敵である加水分解がないヒルバーグのテントは一生モノのテントになってくれます。
ガイライン
3本あるポールの計6カ所のさらに上下2ヶ所を張り縄で固定することができます。
張り縄の固定に使うペグは6本ですが、張り縄は合計12カ所です。
さらにポールに巻きつけて固定することで頑丈さはさらに高くなります。
いくらテントが頑丈でも張り縄なしでは強風に耐えることはできません。張り縄の位置や数も一切手抜きはありません。
カッコイイ赤
ただ高性能なだけじゃないんですよ。
サイコーにカッコイイんですよソウロは!
グリーンとサンドカラーもありますが、個人的には赤が好きでヒルバーグが好きみたいなとこがあります。
だって映えるでしょう、赤は。
特に雪上では雪と空との対比がたまらなくカッコイイ!
最強の強度と赤カッコイイソウロ。サイコーじゃんね。
ソウロのデメリット
強いテント相応の弱点。
重量
最強の強度を誇るヒルバーグソウロ、ペグロープ無しの重量が2.4kg(2400g)。
一般的に山岳用ソロテントは1200~1600g位です。ULなら1000g以下もあります。
4シーズン用の頑丈なモノだったりすると1700~2000gといったとこ。
どう考えても重たいんですよね、ソウロ。
重量が一番の欠点だと思います。
自分で背負わない車やバイクでいくキャンプで使うならサイコーのテントでしょう。
値段
たけえんだソウロは。132,000円ですからね。
DAC9mmポール3本、加水分解しない高強度ケルロン1200、妥協の一切ない作りの精巧さそのすべてが値段になっています。
長く使えるからコスパで見ればそこまで高くないとみるのか、でも高いのか、評価は分かれてくるところだと思います。
それでも買った後に後悔は残らないテントであるのは確実です。
まとめ
憧れのソウロはパーツのひとつひとつからこだわりを感じられました。
今回はインプレッション的な内容で書いてみました。
さらに実際にフィールドで使った中での細かいレビュー記事をどうぞ!
同じヒルバーグ、レッドレーベルソロテントのアクトもレビューしています。
スポンサーリンク
コメント