こんにちわ、ぜつえん(@zetuenonly)です!
購入後、最も多く使ってきた山岳用テント。
雨の日も、風の日も、台風の日も、吹雪の日もこのテントに泊まってきました。今さら数えることもできませんが、通算200~250泊以上は程度泊まって今なお現役です。
少し古いモデルではありますが、ぼくの相棒であるプロモンテのVL25を愛をこめてレビューを書き残していきます。
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プロモンテ(PUROMONTE) VL25
VL25→VL26→VL27とチェンジしてきてます。
プロモンテ
プロモンテは自動車のタイヤで有名なダンロップの中の軽量山岳テントを作るブランドです。HCS(エイチシーエス)という日本のアウトドア会社の中がダンロップやプロモンテのテントを作っています。
プロモンテは1971年に世界初の吊り下げテントを発売したのが有名です。またテントポールにショックコードを通し簡単に接続できるようにしたのもプロモンテです。
ヒマラヤ遠征で多く使われてきたノウハウが今のテントにも生きています。山岳テントの歴史を作ってきたといっても過言ではないですね。
そのプロモンテが一番大事にしているのが「安心」というキーワード。製造はもちろん日本国内の工場で行われているMade in japanです。
長く使うために修理は不可欠という考えで、古い型番のテントの修理も対応しているようです。ぼくもテント生地とポールの修理をしてもらえました。
修理対応も国内でしてもらえるのが安心です。
VL25 スペック
重量(フライ+ インナー+ポール) |
1450g |
インナーサイズ | 205x120x100cm |
フライ |
20Dポリエステル
|
インナー |
20Dポリエステル
(通気撥水加工) |
フロア |
30Dポリエステル
(ポリエステル防水加工) |
ポール | DAC Featherlite NSL |
2人用サイズで1450g+ペグ。1人用はVL15、3人用はVL35という名前です。
アンダー1.5㎏とみれば軽量テントではありますが、それでも今のテント界で軽量ということはできないかなという重さ、ただ冬も使えると思えばアリではあるかと。
山岳テントの定番モデルで、アライテント「エアライズ」、モンベル「ステラリッジ」と比較されることが多いテントです。
この二つのテントと比較すると長辺出入口であることが一番の違いです。出入りのしやすさはテントの使いやすさに直結してます。
全面にナイロンではなく、保水率の低いポリエステル生地を使うことでナイロンよりも格段に乾燥するのが早いです。また濡れたまま撤収する場合も水をためこまないので重くなりにくいのが嬉しいところ。
でも新型ステラリッジ2型1230gだからね。200g以上軽いよ。保水率低いナイロン使ってるしさ。フライも四色あるからね。キミは一体何が魅力なんだい・・・?
ディティール
すでにポールと本体は別に収納できます。専用ポーチはフライシートとインナーテントでさらに分けて収納できますが、破けたので別の防水スタッフバッグを用意してフライとインナーをまとめてます。
6Lで余裕ある程度ですが、濡れた場合などを考えると余裕を持たせると撤収が格段に楽です。
X型になるポールは中央がDACのswiveH9783で固定されています。
2本のポールが1つにまとまっているため設営が簡単になります。
ポールを四隅に通していくとそこで自立してくれます。
四隅がスリーブになっているのはプロモンテ特有の倒立スリーブです。これにより強度があがるようです。
ちなみに倒立スリーブは四隅のうち2ヶ所が破けて修理してもらっています。残りもかなり擦れて破れそうです。ぶっちゃけ倒立スリーブいらないのでは?って思ってます。それか本体生地と違う強い生地にするべきかと。
ポールは同じくDAC社のFeatherlite NSLです。
DACポールの詳しい話は別記事→テントのポールを作ってるDACって何者?ヘリノックスとの関係は?DACを調べてみた!
倒立スリーブを通し、中央を吊り下げるとこの状態。
残りのフックを3か所×4辺吊るします。
インナーテントを吊り下げるフックはスクリュー状で外れにくく、グローブを付けたままでもつけやすいです。強風時には外れてテント崩壊を防ぐとのうたい文句ですが、勝手に外れたことはありません。
慣れれば見ないでつけれますが、最初のうちは逆につけてしまいねじれることもあります。
国内登山を想定しているためインナーテントはメッシュを使っていません。
夏の2000m以上の山や冬山で使うことを考えると当然の選択です。冬用には別に外張りもあります。
あとはフライシートをかけてバックルで固定すると完成ですが、フライシートとポールを繋ぐのが紐です。紐を蝶々結びで縛って固定しなければなりません。これが本当に不満でグローブ付けたままでは不可能ですし、ここを固定しないと張り縄の強度がグンと下がります。ほぼほぼ縛ることはなかったですよね。
ただ現行モデルVL26はベルクロになってます。それだよそれ。
ぼくはコードロックをつけて簡単につけれるようにしてましたが小さい金具では固定力が甘く、強風時には緩んでしまってました。
入口は向かって右側がL字に開きます。
直線のジッパーが2つついていてL字の入り口になります。カーブするジッパーを使わない分噛まない、壊れないのがメリットです。
縦だけ開けたり、横だけ開けて外に物を出すことも可能です。が急いでるときも2つ開けなきゃいけないのは手間でした。
また赤いジッパータブは自作で、これをつけないと小さいジッパーはとてもつかみにくいです。
入口パネルを固定しておく紐がただの紐で、これが長くてスマートさに欠けるのもプロモンテあるあるです。
もちろん縛って短くして使っています。
今になるとこの長さに愛着すら感じます。
そのため入口を全開にしても左側のフライとインナー生地が上手に固定できず、内側に垂れこんできます。
そこに不都合はありませんがどこかスマートではない、野暮ったい古いテントという感覚がぬぐえません。
横出入口のため前室はある程度のスペースがあり、荷物をおいて調理をする程度は可能です。
特に入口パネルの開かない靴のある右側は出入り時も邪魔にならず荷物起きに最適。
2人用で幅120cmのテント内は十分なスペースがあります。
マットを引いた隣にザックを置いたり、ギアを置くには十分すぎるスペースです。
テント内上部の四隅にはループがありロープを通すことで洗濯物やギアを干しておくことができます。どんどん生活臭あふれるテントになっていきます。
入口の反対側には国内4シーズンテントなので密封しきれない通気口がついています。
冬季に積雪で雪に埋もれても酸欠にならないための工夫ですね。外の天気を除くこともできます。
テントから出ずにテントの裏側を見れるので雨天時や積雪時によくここから外を見てます。
30Dポリエステルのフロア部。購入時にグラウンドシートもついてきましたが、最初の十数泊しかグラウンドシートは使用していません。
薄くなってるところ、ダメージが来てるところはありますが破けはありません。
個人的にテントのフロア部が20~30Dならある程度強度があるのでグラウンドシート使う必要はないと思ってます。逆に軽量テントでグラウンドシートを使うと重くなり本末転倒です。耐水性もそこまであがるわけでもないです。
むしろ破けたらテント買い替えれる、と思うとポジティブです。
VL26
青にカラーチェンジしています。
重量も1450g→1360gへと軽量化。生地がポリ→ナイロンになり強度アップ+20D→10Dで軽量化。
入口パネルのメッシュ部分が半分になり、そして羨ましいフライとポールの固定がベルクロに。また室内長の20cm長いVL26Tモデルが増えました。
個人的に色が好きではないです。日中テント内が真っ青になるとご飯が美味しくなくなる印象があります。が、ベルクロは羨ましい。
VL27
VL26からマイナーチェンジしたVL27が2020年に発売しました。
色は同じく青。重量が1360g→1300gへと微軽量化。
DACポールが定番Featherlite NSLΦ8.5mmから、軽量でプロモンテVBシリーズ由来のFeatherlite NFLΦ9.3mmに変わり軽量化されています。
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思い出写真
古いテントのレビューなんてどうだっていいんですよ。
大事なのはこのテントだから、出会えた景色、感動があったことです。そんな話をしましょう。
キミは斜め45度後ろから見た姿が一番かっこいい。そんな構図でいっぱい写真を撮った。
ぼくはキミを光らせるのがひたすら好きだったんだ。風景の中で輝いてるキミが好きだ。
目をつぶったまま設営する練習したりもしたね。あれに意味はあったのかね。
キミだから担いで歩けたし、一緒に見た景色を忘れることはないんだ。
ソロ登山で感動を共有できるのはキミだけだった。
天の川もいっぱい見に行った。だんだん光らせ方が上手になっていった。キミのおかげさ。
でも流れ星にヒルバーグのテントほしい!!ってお願いしたのは忘れてほしい。
ステラリッジと同色すぎて遠目じゃ区別つかなかったけど、愛してる。でもなんで黄色いテントこんな多いの。
生活感あふれる姿もきっと心を許していたからできたんだよ。
インナーテントのメッシュにポールさして穴開けたのは申し訳ないと思ってるよ。使うことのない蚊帳部分だから修理もしなかったしね。
原型とどめないような強風からも守ってくれて本当にありがとう。ぺっちゃんこじゃないかキミ。
でも使い方雑だからポールもめっちゃ曲がっててごめんね、しかも同じ位曲がってて一回新品にしてもらったポールが今これだから、ほんとまじすまねえな。
橋の下で寝たこともあった。暑いからフライ外したのにメッシュじゃないから通気性悪くて、いやでもいいんだよそれで。
メッシュじゃないから冬でも暖かかったしね。君がいなかったら冬山も冬キャンプもしてなかったんじゃないかって思うよ。
でも吹雪はつらかった。つらかった。そんな夜もキミだったから安心して寝れた、キミじゃなきゃダメだったと思うよ。
なのに川に流したりしてごめんよ。川にテント流すのはキミで最後にするよ。
約40000円だったから、200泊だと1泊200円。200円で一晩過ごしてくれるキミはすごいリーズナブルなテントだったよ。でもポールと倒立スリーブの修理8000円くらいかかったよね。300泊行けばもっと安いテントになってくれるのかな。まだ新しいテント買うお金ないから、これからもよろしくね。
ここまで1つのテント使い込める人もあまり多くはないと思います。寿命は近いですが安価なテントでは得られない耐久力安心感があります。格安中華テントとは長く使った時に一番金額差を感じられるでしょう。
昔使っていた10000円ほどのヨーレイカのアマリパスソロは150泊ほど使いましたが、フロア穴と破れ、ポール曲がり、フライ穴で割と限界まで使いつぶしました。特に安いテントのポールは弱いですね。ザックへの収納時ですら曲がることもあります。
アマリパスソロはペグなしだと1分で設営、3分後には寝れるほどで快適でした。
あの赤いテント買ったけどほら、あれは遊び相手みたいなもんだから、浮気じゃないから!!
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まとめ
写真見返すといろんな思い出が詰まったテントです。
ULテントが増えた最近ではすでに超軽量ではないですし、どこかやぼったり作りもあります。それでも国産テントメーカーの堅牢な作りは冬山や爆風の稜線、長期縦走でも耐え続けてくれました。
このテントとだから出会えた風景がたくさんあります。今後違うテントを使ってもVL25がぼくの基準になっていくんだなと思います。
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コメント
素敵な写真ばかりで特に星空の写真は感動しました!ファミキャンばかりなので、こんな大自然の中での思い出が沢山あって羨ましいです。
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えびかにさん、こんばんわ。
コメントありがとーございます!テントとの厳しい環境だったりするほど思い出深くなりましね。ぼくはいつもソロなのでファミキャンが羨ましいですよ!
VL25を使ってます。今となっては重いし、ずんぐりとスマートじゃないし。でも、どんな状況でも身を任せられる安心感があります。素敵な記事をありがとうございました。
だだ様
コメントをいただきありがとうございます。
国内テントらしい堅牢さがある安心感が魅力ですね!
そのまま冬山テント泊へのステップアップもしやすいのも国内ブランドですゆえの想定です!