こんにちわ、ぜつえん(@zetuenonly)です!
キャンプにハマるとテントや椅子や焚き火台は使い分けるように何個も買うことになるものです。
良いものを買うとどんなシーンでも対応してくれますし、使用頻度も少なくとへたりにくいため何個も買っていくものではないです。
そんな寝袋なので最初からじっくり悩んで買うべきなのです。
今回はモンベルの寝袋の選び方について一緒に悩んでいこうと思います!
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モンベルの寝袋
モンベルで寝袋買う!と思ってお店行くとびっくりするんですよ。種類の多さに。
寝袋の予備知識とある程度目星をつけて行かないと選ぶことができません。
そうならないようにモンベルの寝袋の特徴を紹介していきます!
製品名の意味
ぼくが使っているアルパインダウンハガー800#1を参考に製品名の意味するものの見かたです。
製品名は4つの項目の組み合わせでできていて、名前から種類と特徴がわかるようになっています。
先頭から寝袋の特徴・中綿素材・ダウンの質・対応温度です。対応してない場合は記載がなくなります。例えば”バロウバッグ#3″は中綿素材と対応温度のみの記載です。
では4つの項目を細かく説明していきます。
特徴
まず特徴。
これは無記載・アルパイン・シームレス・シームレスドライの4つがあります。
無記載とアルパインでは伸縮性を表していてモンベル寝袋の最大の特徴です。
それぞれダウンハガー800#3とアルパインダウンハガー#3という表記になります。
シームレスとシームレスドライは2020年の新しいモデルで寝袋の縫い目を減らしたモデルです。
では別々に説明していきます。
伸縮性
モンベルの寝袋には伸縮性の違いで2種類に分類されます。
伸縮率135%のスーパースパイラルストレッチシステムと伸縮率120%のスパイラルストレッチシステムの2種類です。
これが製品名になっていて無記載・シームレス・シームレスドライの3つはスーパースパイラルストレッチシステム、アルパインはスパイラルストレッチシステムとなっています。
モンベルの寝袋はキルト構造からもわかるように、斜めに縫われていてチョココロネのようになっています。その分横方向に伸びる構造になっていて120%伸びるのがスパイラルストレッチシステム。
アルパインとついているのがこのタイプで120%の伸縮性があり、少し安く軽くなっています。寝心地よりも軽さ安さを重視したモデルです。
斜めに縫われた糸をゴム糸を使うことでさらに伸縮性を向上させ寝心地を良くしたモデルが135%伸びるスーパースパイラルストレッチシステム。
伸縮性なので、伸びるだけでなく縮みます。そのため寝た時のフィット感も高くなり保温力も少し高くなります。
スパイラルストレッチシステムに比べ135%と伸縮性がさらに上がり、保温力も高く、その分少し重く、値段は高くなっています。入り比べるとわかりますが、寝心地はこちらが断然良いです。
主に重量で問題なければスーパーがオススメです。寝心地を犠牲にしても登山やULで少しでも軽くしたいならアルパインを選びましょう。
シームレス
シーム(縫い目)レス(無し)は文字通り縫い目の無い寝袋で、世界初の革新的な構造です。
ダウンは素材の特性から偏りやすいため縫い目で部屋を作り移動しないようにする必要があります。その仕切る部屋を作らずにスパイダーヤーンという特殊な糸で偏りを抑えています。
シームレスのメリットは縫い目からの冷気の侵入をなくせる(コールドスポット)、縫い目からの濡れに強くなるなどがあります。
さらにシームレスモデルの中にはシームレスとシームレスドライの2種類があります。
シームレスは縫い目の無くしたモデル、シームレスドライは外側の生地を防水素材(ゴアインフィニアム)にしたモデルです。
軽量性を重視するならシームレスを、濡れ対策を重視してシュラフカバーを省くならシームレスドライがオススメです。
またいずれも外側の生地に伸縮性があるだけでなく、内側にはスーパースパイラルストレッチシステムが採用されているため135%の伸縮性も持っています。
別記事でシームレスについてさらに細かく考察しています。
中綿素材
寝袋選びで欠かせない中綿素材の違い。
中綿にはダウン(羽毛)と化学繊維(化繊)が使われています。
ダウンの寝袋はダウンハガー、化学繊維の寝袋はバロウバッグの名前が付きます。
ダウンと化繊の比較
ダウン(羽毛) | 化繊(化学繊維) | |
---|---|---|
重量 | 軽い | 重い |
収納サイズ | 小さい | 大きい |
金額 | 高い | 安い |
水濡れ | 弱い | 強い |
メンテナンス性 | 浴槽で手洗い | 洗濯機で丸洗い |
値段が高く軽く小さくなり持ち運びに向いたのがダウン。
大きくかさばり、安くメンテナンス性に優れるのが化繊です。
どちらにするかは用途と好みにより変わります。
選び方
ダウンの寝袋にするか、化学繊維の寝袋にするか、これはかなり悩むポイントです。
特にキャンプで使う場合は選びにくいです。
登山やツーリングなどの人力での移動で持ち運ばなければいけないときは軽量コンパクトなダウンがオススメです。
キャンパーはスタイルで変わります。車での移動で全体的に荷物多めな方は化学繊維がオススメです。
ソロキャンパーでバックパックキャンプスタイルの方や、サイトの端に張ることが多く移動距離が多かったり荷物が少ない方は軽量だと楽になるためダウンがオススメです。
あとは軽いのが好きな人やダウン寝袋の金額を出せる方はダウンを買ったほうが後々幸せになれます。
ただ洗濯が嫌で使用頻度の多い保温力の寝袋を化繊にする方、そこまで重くならない夏用だからと化繊にする方も多いです。
ダウンの質
ダウンの質(グレード)はFP(フィルパワー)という単位で表します。
フィルパワーはダウン1オンス(28.4g)の時の膨らみで測ります。同じ重量でたくさん膨らむと高品質なダウンということです。
モンベルで使われるダウンは900FP、800FP、650FPの3種類。
一般に600~700FPで良質なダウン、700FP以上だと高品質ダウン、900FP以上は最高品質のダウンと言われています。
品質に値段も比例して900FP>800FP>650FPとなります。
収納サイズと重量も比例し小さく軽いほうから900FP>800FP>650FPです。
ただFPと保温力は別です。900FPと100gと800FPを100g使った寝袋で比べると900FPが暖かいですが、暖かさはダウンの質ではなくダウンの封入された重量と構造で決まります。勘違いしやすい点なので注意が必要です。
対応温度
製品名の「#〇」というシャープ+数字で表記される部分は保温力を表しています。
#〇では大体の温度帯を表記していて、#7なら夏用、#3なら春夏秋スリーシーズン用、#1なら冬用のように見ることができてダウンと化繊、アルパインとシームレスなどでも温度帯を比べやすい表記になっています。
またモンベルの寝袋に記載される対応温度はヨーロピアンノーム(EN13537)という国際基準で測られていて「COMFORT」「LIMIT」「EXTREME」の3段階で表記されます。
・COMFORT(快適使用温度)→一般的な成人女性が寒さを感じることなく朝まで寝れる温度。
・LIMIT(下限温度)→一般的な成人男性が寝袋の中で丸まり8時間眠れる温度。
・EXTREME(極限温度)→一般的に寒さ耐性の低い成人女性が膝を抱えた状態で6時間までなら耐えられる温度。
という表記になっています。
3つありますが一番暖かいCOMFORT(コンフォート)温度以上を目安にすると安心して使うことができます。
#番号の種類と対応温度
COMFORT | LIMIT | EXTREME | |
---|---|---|---|
#7 | 12度 | 8度 | -5度 |
#5 | 8度 | 4度 | -10度 |
#3 | 3度 | -2度 | -19度 |
#2 | 0度 | -6度 | -23度 |
#1 | -5度 | -12度 | -32度 |
#0 | -10度 | -18度 | -40度 |
#EXP | -14度 | -22度 | -45度 |
大体は表のとおりですが、ダウンハガーとアルパインダウンハガーの同じ#3でも1~2度差があるものもあります。
一般的にはコンフォート+3~5度を目安にするといいと言われます。
個人的にはマイナス気温のときは厚着して寝るだろうことなので、コンフォートとリミットの間位を目安にしてもいいと思ってます。
例えば#1なら-10度くらい、#0なら‐15度くらいです。
ただ冬は人が死ぬような温度なので慣れてくるまでは余裕に余裕を持たせて選ぶことのをオススメします。
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温度別の選び方
#7
夏の平地キャンパー向け、北海道なら7,8月の暖かい日限定なら有。個人的にはこのレベルなら毛布や厚着すれば寝袋無しでも対応できるレベル。
#7+防寒着で夏山に使ったり、春秋に使うようなのもありでしょう。
#5
北海道以外では3シーズンモデル。夏キャンプや夏のツーリング、夏山登山に向いてます。北海道なら6~9月用で初夏から初秋まで、大雪山なら夏でも寒いこともあるレベルです。
#3
3シーズンから慣れてくると0度近くまで耐えれるモデル。
薄着なら夏に使え、しっかり閉めれば春秋用、服着込めば冬にも対応可能で個人的に最も汎用性が高く最初に買うならこの保温帯の寝袋がオススメ。
一般的に北海道だと5~10月のキャンプ用。地域次第ですが本州なら3~11月くらいまで行ける保温帯。バイクや自転車で夏に日本を回る方にもオススメなのがこのモデル。
#2
多少雪降ったくらいでもいけるのがこれ。北海道の3~11月くらい。
寒い時期もツーリングする方、残雪期や紅葉時期のテント泊登山する方もこれがオススメ。
1つしか寝袋を持てないならこの保温帯にします。
ただ夏は暑すぎて使いづらく夏は毛布や防寒着、秋冬春はこれでといった使いまわしが便利。ただ北海道の真冬は寝れないレベルで寒いです。
#1
ここから完全に冬用寝袋になります。マイナス気温を想定したモデルです。北海道で11~3月くらい。
平地なら真冬まで対応できます。北海道の寒い日や寒い地域だと寒さを感じることも。
山なら厳冬期2000メートルくらいです。
比較的寒さに強いぼくは#1でダウンを着込んでマイナス25度でも朝まで寒さを感じずに寝れました。程度の保温力です。
#0
日本なら真冬の北海道から厳冬期の大雪山や3000メートル級を想定したモデルです。
寒がりな道民で冬キャンプするならこのクラスが欲しいです。
#EXP
海外の山を想定しているとこのレベルになります。
日本の冬山なら#1や#0でダウン上下やシュラフカバーで保温力マシマシしたほうが軽いし楽だと思います。
マイナス20度以下でぬくぬくキャンプしたい人ならありですが、出番少なそうです。
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寒さに強いか弱いか
対応温度がありますが、一応ということしか言えないです。
外気温や地面の冷え方、草地か、土か、雪か、でも冷え方は変わります。
またその人の寒さ耐性もかなり大きいです。一般に女性は筋肉量が少ないため男性よりも寒さに弱い傾向にあります。あとは同じ性別でも寒さに強い、弱いで大きく変わっていきます。
どちらでもないなら上の対応する温度で選んで大丈夫ですし、寒さに弱い方や寒いのは嫌だという方は1グレード上のものを選ぶといいです。
逆に寒さに強いという方やダウン上下着るから、という人はグレードを落として軽量化するのもありですが、もし現地で寒くて寝れないと地獄なので、それなりの覚悟で。
ただ初めての寝袋なら、寒い時期に行きたくなるかもしれません。迷うなら一つ上のグレードを買うと後悔がないですよ!
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少し変わったモデル
Rジップ、Lジップ
Right(右)ジッパーとLeft(左)ジッパーが選べるモデルがあります。寝た時に右側に来るのがRジッパー、左に来るのがLジッパーです。
ダウンハガー800、ダウンハガー650、バロウバッグの3モデルは左右のジッパーで選ぶことができます。他のモデルはすべてR(右)ジッパーです。
選び方は利き腕とかではなく、連結するかどうか、です。
左右のジッパーのモデルを夫婦や家族で持っていると連結することができます。
もしも自分がRジッパーモデルを持っていて、家族用にもう一つ買うときはLジッパーモデルにすると、もしつなぎたくなった時につなげるため便利です。
ただつなぐ必要がなければ使い勝手重視でRジッパーにするのが無難です。
女性用モデルとロングモデル
身長の低めな女性用には本体が短く、足元のダウン量が20%増えて、スタッフバッグも力を籠めずに収納しやすい作りになっているモデルがあります。それが女性用モデルです。
対応身長173cmまでとなってます。小柄な男性なら女性用モデルでもいいと思います。逆に伸長の高い女性なら普通のモデルがいいです。
他社ならショートと言われるモデルですが、モンベルは女性が使いやすいようになっていてさすがです!
そしてロングモデルもあります。
これはダウンハガー800とバロウバッグのみの展開です。
ロングでは対応身長190cmまでとなってます。ちなみに普通のモデルは身長183cmです。
ハーフレングス
今年から出たモデルですが、下半身のみダウンが封入されていて、上半身はダウンなしで生地のみで覆うことができるモデルです。
ダウンハガー800#1ハーフレングス
ダウンハガー800#3ハーフレングス
ダウンハガー800#5ハーフレングス
の3モデルが出てます。軽量性重視のモデルですね。
ダウンハガー800#3ハーフレングスを購入しレビュー!
マルチブランケット
ブランケット状の開くと布団のようになる寝袋もあります。
これはマットと合わせることで体を覆えるようになります。
ウルトラライトな人たちは寝た時の背中側のダウンがつぶれるから省いたほうが軽くなる、という理論でブランケット型や背中がないマミー型を使う人がいます。
それのモンベルなりの商品なのでしょう。
ぼくの寝袋運用術
ぼくは春夏秋はモンベルダウンハガー800ハーフレングス#3(前まではISUKAのAir280X)を使ってます。冬はアルパインダウンハガー#1です。
冬もキャンプをするなら寝袋1つで事足らすのは厳しいです。年中キャンパーなら3シーズン用の寝袋と冬用の寝袋で使い分けるのが一番効率がいいと思います。
寒さ耐性が普通の人ならぼくと同じく、ダウンハガー800#3と#1の2つ持ち。
寒さに弱い人なら夏用にダウンハガー800#3か#2と冬用の#0かEXPの2つ持ち。
冬はしないよ、という方なら#3がいいと思います。冬はしないけど、春や秋はキャンプするんだ、という方なら#2もオススメですよ!
2つの寝袋で1年中キャンプする方法!
まとめ
実はまだここに乗せてないモデルに封筒型のタイプがいくつかあるのですが、それなりにキャンプをする方ならマミー型のほうがオススメということで封筒型を省いています。
寝袋は手入れをすることで長く使えます!大事に使ってぬくぬくキャンプをしていきましょう!
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