こんにちわ、ぜつえん(@zetuenonly)です!
焚き火で調理するときに使うクッカーはどんなものを使うことができるか知っていますか?
実はどんなクッカーでも使うことができます。しかし向き不向きがあるので自宅用ではなく、アウトドア用のクッカーがあるのです。その中にさらにガス火向き、直火向きがあるわけです。
今回は焚き火で調理をするときに使うクッカーの素材と形状での向き不向き、オススメなモノを紹介していきます。
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直火とは
本来、直火調理とは鍋を使わずに火で直接食材を焼く調理のことを指します。
キャンプシーンで言えば、炭で火が落ち着いた状態は炭火と呼ばれ、直火とは少し異なります。焚き火の炎が出なくなった熾火(おきび)状態も直火ではなく、炭火に近くなります。
網での焼肉や串に刺したマシュマロ等が直火調理になります。部屋キャンで千秋ちゃんがカツをライターで炙っていたのも直火調理ですね。
直火対応鍋とは、ガス火や焚き火などの炎が出る火に鍋をかけることで、IH対応・直火(ガス火)対応という用途で鍋の使える範囲に使われる言葉です。素材や底の形状でIH非対応な鍋があるための記載です。
ただ、キャンプで使われる”直火”は焚き火や炭火で調理のことを指し、焚き火などで使える鍋を直火で使える鍋と呼んでいます。そして焚き火に鍋を乗せてする調理方法が直火鍋調理です。
火で食材を直接炙る場合は直火調理となります。
ここでは焚き火や炭火で使える鍋のことを「直火で使える鍋」として紹介をしていきます。
焚き火と炭火
炭を使った場合も、薪を使った焚き火もどちらも直火でいいでしょう。
ただ炭では使えるけど焚き火では使えないという物はありますが、その逆は基本的にありません。
焚き火で使える鍋は炭でも余裕で使えます。炭火の場合は調理後に少し白い粉が鍋につくことがある程度。
ただ遠赤外線で火が出ないですが、周囲は高温になるので取っ手が溶けるなどは起こりやすいのが炭火です。
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どんな鍋でも使える
結論から言ってしまうと直火で使えないクッカーというものはありません。
ガス火で使える鍋なら家で使っているフライパンでもキャンプの焚き火で直火調理をすることが可能です。
ただ使えはしますが、ススだらけで真っ黒になってしまったり、取っ手が溶けたりと悲惨なことになりやすいのが実情です。
クッカー、コッヘル、鍋の違い
キャンプで使う調理用の鍋をクッカーやコッヘルと呼びますが実は全部同じものです。
クッカー→英語での鍋のことで、コッヘル→ドイツ語での鍋のこと、鍋→は日本語ですね。
呼び方の違いでしかないのでクッカーでもコッヘルでも構わないわけです。
個人的なイメージですが、コッヘルはスタッキングできたり蓋がフライパンになるタイプの登山用のコンパクトな鍋のイメージ。クッカーはコッヘルも含めたフライパンや深鍋などをまとめた広義で使うイメージです。
ぼくは鉄製のダッチオーブン、スキレット以外の物は深型もcocoパンなどのフライパン形状もまとめて鉄鍋と呼んでいます。
フライパンや鍋、ケトルなどは形状を指して使うことが多いです。ぼくはフライパンもクッカーもまとめて鍋と呼んでいます。大きく分ければ全部「鍋」なのです。
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直火に向いていないクッカー
使うのがNGなクッカーを知ろう。
火の出方
まず焚き火とコンロでの火の違い。
コンロやバーナーはガスを燃やすため燃焼効率が非常に高く青い火がでます。完全燃焼しているため火が青くなります。結果ススもでません。
そして火の出る量が簡単に調節でき、鍋の底を効率的に熱することができるようにできていて火の直径がそこまで広くないです。
フライパンなどがそうですが、ゴム素材の取っ手が熱されずに効率的に調理ができます。
そして焚き火台のサイズ、薪の大きさ、燃やし方で火の面積は大きく変わるため鍋の取っ手が金属以外の場合は容赦なく溶けていきます。
主に軽量コッヘルについているゴム素材の取っ手です。
焚き火に自由に鍋をかけることを考えると鍋に溶ける素材が使われていなく、金属のみでできているものが便利です。蓋のつまみなども金属製なら上からの火にも強いです。
実際焚き火用として売られている製品は金属のみでできているものがほとんどです。
メスティンなどの取っ手がゴム素材のクッカーを焚き火にかけると予想以上に火力が高く取っ手が溶けてしまうアクシデントが起こります。しかし、フライパンで取っ手が溶けないように置いたり、上に取っ手がついて樹脂素材のついたヤカンなどは気を付けることで直火に突っ込むことは十分可能です。
ただ焚き火に入れる場合はスス問題が発生します。そこは覚悟しましょう。
ススが付く前提
焚き火の場合は薪が燃料となります。
乾燥してない薪ほど燃焼効率は悪く不完全燃焼しやすく、ススが増えます。
薪を使う上でどれだけ乾燥していても、多少のススからは逃れられず、焚き火で使った鍋には黒いススがどんどんついていきます。
キャンパーとしてはススのついて真っ黒になった鍋はカッコイイのですが、服や手、テーブル、カバン、収納袋なども真っ黒にしてしまいます。
登山用の軽いフライパンや鍋、ヤカンなどは便利ですが登山で使うクッカーがススまみれだとパッキング時にポーチが必須になりますし、ザック内で他の道具を汚してしまいますし、テント内に置いたり、手で鍋を持って温まる用途では使いにくくなります。そのためぼくはススが付いたクッカーをそのままもう登山に持っていこうとは思えなくなります。焚き火のあとに毎回丁寧にススを落とせば問題はないのですが。
アルコールを塗っておく、金たわしでこするなどススをキレイに落とすことは可能です。しかし毎回手間ですし、結局ススはそのままで焚き火メインの鍋になってしまいます。
特にぼくは山とキャンプを交互に繰り返すことが多く、自宅に帰る暇もないことが多いため焚き火用とガス火用で用途分けしています。
それなら最初から焚き火に入れる用のススが付く前提のクッカーを用意するのが都合がいいのでは?というのがぼくの考えで同じく思っているキャンパーも多いのではないでしょうか。
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向いている鍋
向いてない素材から消去法で焚き火に向いてるクッカーを考えると
・金属のみで、溶ける素材を使っていない
・ススがついても落としやすいorススまみれでも気にならないもの
溶けないというのは結構簡単で金属のみにできるものならなんでも大丈夫です。
たとえばメスティンでも取っ手のゴム部分を外せば焚き火にかけることができます。
またアルミは強度が低く、焚き火で使っているとへこんでくることもあります。
ガス火と焚き火兼用ならアルミもありですが、焚き火メインで使うなら強度の高いステンレスがベストです。
焚き火にかけたり、ススが落としやすいのは硬い金属のモノで強くこすってもへこんだりしない厚みのあるものです。
素材でいうと鉄>ステンレス=チタン>アルミとなります。
メスティンもそうですが、アルミのクッカーだと強度が低いためこすりすぎるとへこんだり、ススを落とそうと磨いたときに傷だらけになってしまいます。
ステンレスは強度が強い金属で厚さ次第ですが、へこみにくく、空焚き耐性も高いです。そのため焚き火用のヤカンやダッチオーブンなどでもオールステンレス製のものが多いです。
そして、鉄製品が最も焚き火に向いています。
武骨な見た目でキャンプっぽさも出ます、雰囲気も盛り上げてくれます。
強度は圧倒的で空焚きで使うこともできます。また元から黒いためススがついても目立たないのが嬉しいポイント。
そして蓄熱性が高く、熱伝導率の高い鉄の特性は火力調整の難しい焚き火調理でも使いやすいです。
なによりスキレットやダッチオーブンといった鉄鍋で作る料理はとてもおいしいです。直火から自宅までヘビーデューティに使えて、手入れをしてブラックポット化するまで育てるのが魅力な道具の代表でもあります。
ただひたすらに重たく手入れの手間がかかるのがデメリットです。
手入れの手間を省くならSOTOやTSBBQのステンレスダッチオーブンがオススメです。
焚き火にオススメな鍋&クッカー
オススメのクッカー。
飯盒(アルミ)
焚き火鍋の定番が飯盒。丸形のキャプテンスタッグの飯盒が汎用性に優れ便利。
1~1.5合のソロ用ならアルミポットも小型でコンパクト。
冬は一人で鍋をすることが多いのですが、そんな時はこの飯盒に具材を詰めた状態で持っていき、水を入れて焚き火にかけるだけ。
あとご飯炊けます。当たり前ですが飯盒なので。ぼくは麺食なのでごはん炊くことがほぼないですが。
ステンレス鍋
アルミよりも強度の高い金属ステンレス。
アルミの飯盒やケトルを焚き火で使うとへこみがだんだんと出てきます。
またススを落とすために金タワシで擦ったときにアルミは傷が目立ちますが、ステンレスならゴシゴシ洗っても大丈夫。
重量がアルミよりも重くなる欠点があるステンレスですが、焚き火に掛けるのがメインだったり、長く使っていきたいならアルミ<ステンレスなのは明白。
各社もステンレスクッカーの場合は、樹脂パーツを使わず金属パーツだけで仕上げてることが多いのも焚き火を想定しているからこそです。
チタンマグ
マグカップというと飲み物を飲むように思ってしまいますが、チタンマグも600ml以上なら立派なクッカーです。
またマグカップサイズでも直火にかけれるチタンマグは直火で温めなおせるので寒い時期は重宝します。
1100mlチタンマグがツルもついていてソロの焚き火料理に使いやすいです。ソロでも鍋やラーメン、おでん、お湯沸かしと多用途に使うことができます。しかも安い。
チタンは炒める料理には向きませんが茹でるには便利です。なによりチタン製品は強くて軽いのがいい。
ダッチオーブン(鉄鍋)
キャンプと言えば焚き火、焚き火料理といえばダッチオーブンみたいなところがあります。焼き、蒸し、炒め、茹で、燻し、といったすべての料理に対応して味も一段上のクオリティにしてくれるダッチオーブンは非常に魅力的な道具です。
なによりのメリットは上火の使いやすさ。炭や薪を鍋の上に置くことでオーブンのように上から熱することができ、熱とうま味を閉じ込めて調理をすることができます。ピザのような上に焼き目のほしいものにも有効です。
ダッチオーブンにはより蓄熱性の高い鉄製と取り扱いの容易なステンレス製があります。
ユニフレームの黒皮鉄板製のダッチオーブンは鉄の性能を持ちながら表面加工で錆びにくく使い勝手が良いため鉄鍋初心者から上級者まで使いやすいアイテム。
村の鍛冶屋のアウトドアブランドTSBBQもステンレスのダッチオーブンを出しています。
素材の違うステンレスでアルミを挟んだ3層構造のステンダッチです。間にアルミを挟むことで熱伝導率をあげ、ステンレスで強度、錆び耐性、蓄熱性を上げています。鏡面磨きのボディもかっこよく魅力的です!スタイリッシュなダッチオーブンならこちら!
ヤカン
ヤカンは強度に優れるステンレス製がオススメです。こだわるなら銅ケトルも素敵。
ツルのついているモデルは吊るして焚き火に突っ込むこともできるので沸騰状態と維持しやすくいつでもお湯を使える状態を作れます。
高強度なヤカンは家でも使えますしお気に入りの見た目、サイズがオススメです!
イーグルプロダクツのケトルはステンレス製ですが、底面を銅コーティングしてあり、熱伝導率をあげています。なにより北欧ブランドの焚き火に似合う武骨なデザインが魅力です。
0.7L、1.5L、4.0Lとサイズバリエーションが多くソロ~複数でのキャンプまで好みのサイズを選べます。
Fire-Maple(ファイアメイプル)の1Lステンレスケトル。
同タイプのケトルの中では比較的安価で、水切れの良さも魅力です。
ソロ~デュオで使いやすいサイズでしょう。
スノピ、ユニフレーム、コールマンが同形状で出しています。王道な縦長のケトルです。
吊り下げるツルには溝があるためずれずに中心で吊るせます。横について取っ手は上部にあるタイプよりも注ぎやすく使い勝手がいいのが魅力ですよ。
メスティンを出しているトランギアの定番アルミケトルが2020年にマイナーチェンジしたケトル。
フタのノブ(つまみ)がステンレスになり、より直火に強くなりました。焚き火にいれるときはツルのゴムを外してあげると溶ける心配がなくなります。
ステンレスケトルに比べると強度は落ちますが、格段に軽量になるのがアルミケトルの魅力です。
鉄板
焚き火クッカーではないですが、焚き火調理をするものとして鉄板は最適です。
mooseのフライアンは極厚6mmの鉄板で木の枝を取っ手にして焚き火に突っ込むことができます。そんな工作と鉄板料理を楽しめるのはキャンプでもなかなか経験できないですよ!
スキレット(鉄)
定期的にスキレットブームが来る日本ですが、ロッジのスキレットは5㎜の厚さでどんなものも上手に焼けます。シーズニングも済んでいるので購入してからの手間がないのもいいところ!
cocopanのフライパンは厚さ1.6㎜と薄い分軽量で取っ手も取れるため収納性に優れているのが魅力。プレミアフライパンは3.2㎜あります。
窒化鉄でできているので錆びにくく、鉄鍋初めての人でも使いやすいです!形状さサイズも豊富でどんな人数や料理でも使いやすいです。ぼくも勢い余ってcocopan3枚持ってますし。
鉄鍋は厚みでも用途が変わります。
1.2mm~2.0mmの薄い鉄鍋は炒め料理に使いやすく、3mm以上の分厚いモノになると蒸す、煮る、ステーキを焼くなど用途に向いています。そして重くなります。
鉄ホットサンドメーカー
ホットサンドメーカーといえばバウルー、ではなくoigenも忘れないでほしいところです!
南部鉄器のホットサンドメーカーでもちろん鉄製です。
焚き火に突っ込むことに真価を感じるホットサンドメーカーはOigenのホットサンドメーカーくらいではないでしょうか。
パンがサクッと焼けて定期的に食べたくなります!
直火鍋をつかむための耐熱グローブ
取っ手が溶けるため直火用鍋は金属のみでできているといいましたが、そのため取っ手も高温になってしまうのが直火鍋の欠点です。
高温になった鍋をつかむために耐熱グローブが必要になります。
定番はグリップスワニーなどの革手袋ですが、手になじむまで時間がかかる、手入れが面倒な、値段が高い、という欠点があります。
そのためぼくのオススメはAmazonでたくさん出ている軍手風リバーシブル耐熱グローブです。
裏地がついたかなり厚手の軍手で、燃えた状態の薪も少しの時間ならつかめます。
大き目のフリーサイズですが柔らかく誰でも履きやすく手入れも手洗いでも洗濯機でもOKで簡単。
またリバーシブルで1枚あれば左右どちらでも履けるので1枚持っていけばキャンプに十分に対応できます。
右手無くした、左手どこー?ということがなくなるのもストレスフリーで快適でオススメの耐熱グローブです!
まとめ
スキレットやダッチオーブン、ステンレスケトルなど焚き火で使える鍋は強度も強く、自宅でも使うことができます。
お気に入りの鍋を一生モノの愛用品にするのも素敵ですよ!



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コメント
記事にあるように登山&バーナーと違って、キャンプ&焚き火(直火)のように煤が付いても良いように焚き火ようのクッカーを探しています。ソロなのでダッチオーブンとかで料理をしても食べきれないので、というかダッチで1つの大きな料理を作るより少量で多種の料理を作って酒をちびちび飲みながら摘みのように楽しめる調理道具を探そうと思っています。探してみます。
id:shikanosuke719
鹿之助さん、初めまして!
ススがついてもいい焚き火用クッカーをお探しということですね。たしかにダッチオーブンはソロでは相性が良くないです。ただ鋳鉄は空焚き耐性が高く焚き火との相性はいいです。スキレットなどはソロでも扱いやすく便利ですよ!重いですが。
まずどんなつまみや料理を作るのかというのが重要で、炒め系、焼く系ならくっつきにくいフライパン系のクッカーやスキレットオススメ。
汁系、煮込む系なら表面加工されていないフライパンや鍋型クッカーやシェラカップがオススメです。
そして炙り系や温めるだけでいいものなら鍋を使わず網を使って焚き火で遠火で炙るのがいいです。
↓フライパンなら加工のされてくっつきにくいもの、ただ直火でテフロンがはがれるリスクがあるので消耗品感覚で
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↓加工されてないものなら厚手のアルミかステンが強度が高く直火に耐えれます。
https://www.amazon.co.jp/dp/B000AR4XLK
↓スキレットならこの位の小さいサイズ
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↓汁系、煮込む系は浅型が食べやすく、混ぜやすい、深型は収納しやすく、汁がこぼれにくい。チタンは汁系はくっつきにくいので強く軽いので有利
https://www.amazon.co.jp/dp/B07P82HVL2
↓ステンは重いですが強度が強く長く持ちます。
https://www.amazon.co.jp/dp/B000AR4TRS
↓鍋を使わず炙る場合は伸縮する串が便利です。肉類や野菜類などを焼くというより温める感覚で使います。遠火でじっくり温めると中まで温まります。
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この中を複数持っておいて、作りたい料理に合わせて使い分けて現地に持っていくのが便利です。
重量を許容できるならスキレットはどんな焚き火料理にも対応できるため便利です。
ススは焚き火用クッカーに限り落とさないでどんどん黒くしていくのが都合がいいです。収納ポーチに入れるようにすればポーチの内側は汚れますが、ほかの部分は汚れずに済みます。付属していれば理想ですし、なければ100円ショップに様々なサイズのポーチがあります。それがオススメです。
そしてすべての鍋にいえますが、焚き火だと持ち手が熱くなりやすいため別に鍋つかみがあると便利です。鍋つかみしか使わない場合は鍋の持ち手を外して軽量化できる利点もあります。↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B07CKY7MXZ
長く、説明っぽくなり申し訳ないです。1つで事足らすよりも適材適所いくつか使い分けるのがいいかと思います。
またわからないことがありましたら気軽に質問してください。