こんにちわ、ぜつえん(@zetuenonly)です!
全国1億のパックラフトが欲しい人たち、こんばんわ。
ぼくもパックラフトが欲しいです!
軽く、コンパクトで、準備も一瞬と手軽さにパドルスポーツを楽しめるパックラフトは外遊びを豊かにしてくれます。
だから乾燥がしにくい程度の手間でパックラフトの手軽さが奪われてしまうのは許せないわけです。
今回はパックラフトの紐で固定されたシートをベルクロ着脱式に改造して簡単に乾燥できるようにする話をします。
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パックラフトのシート乾燥問題
パックラフトで目いっぱい水遊びを楽しんだ。
着替えてる間で立てかけて乾燥させておく。
ご飯も食べて、そろそろ乾いたかなと思って細部を見てみるわけだ。
案の定、シートの下が乾燥しきってなかった。
パックラフトあるあるですね。
世に言う「パックラフトのシート下乾燥問題」です。
全面空気チューブで比較的乾きやすく、メンテナンス性の高いパックラフトですが、シート下の乾燥がただただ手間です。
というのも本体に紐で縛り付けられていて外せないことが多いからです(ブランドや各モデル次第)。
オープンデッキで小さなシートでも面倒なのに、セルフベイラー艇で3/4シートやフルシートなら乾燥は絶望的。
自宅で膨らまして扇風機を当て続けるなど手間と工夫が求められます。
ならばベルクロで簡単に着脱できるようにすればいいじゃないか!というわけです。
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ベルクロ着脱式に改造
面(めん)ファスナーとは・・・
財布や靴の固定に使われる通称バリバリの正式名称が面ファスナー。
マジックテープ(クラレの商標)、ベルクロ(ベルクロUSAの商標でアメリカで主流の呼び名)、ファスナーテープ(ダイソーの商品名)など多くの呼び名がある。
ぼくはベルクロと呼んでいる。
ザラザラしたフック面とサラサラしたループ面を付けることができる。
グリフォンラフト/ストレウス
サイズ大きめオープンデッキで人気モデルの元気商会が展開するグリフォンラフトのストレウス。
本体とインフレータブルシートにフロア生地と同じ黒い高強度生地が付けられていて、空いた穴に紐を通して連結させる構造になっています。
購入時に紐をカットして自分で通して結んでとすごい手間でした。
MRSは購入時点で紐が付けられてましたし、もしかしたら自分でやるのはグリフォンラフトくらいなのかも?
他ブランドや他モデルでは別方法で固定する場合もありますが、おそらく紐固定が主流です。
シート周囲4ヶ所で本体に固定されています。
まずは自分で通したこの紐を外していきます。
結び目をほどければ楽。
ほどけなければハサミやカッターを使って切りますが、パックラフト周りで刃物を使うのはひたすら恐怖です。細心の注意を。
かなりギチギチで通ってて抜くのも大変でした。これを4ヶ所。
取れました。
4ヶ所で固定距離が前後で違います。前が長め、後ろが短め。
乾燥させた思ってましたがシートを外したら下から水が出てきました。これが嫌なのです。
ベルクロ固定
使ったのはAmazon面ファスナー売れ筋ランキング1位の「Latuna 超強力面ファスナー5×10cm」です。
5×10cmの長方形で白い台紙を外すと裏が貼り付けるテープになっていて、壁や物に張って面ファスナー化できます。
釣りの魚群探知機固定や車内の充電器固定などに使ってた残りで、テープ面も面ファスナー面も強力でしっかり固定したい場所に使えます。
100均にも似た製品がありますが、あれよりも分厚く固定力が高いです。パックラフトに使うなら超強力がいいでしょう。
3×10cmや枚数で選べます。5×10cmなら3枚でパックラフトのシートを固定できました。
スマホ(Google Pixel6A)と並べて。
フック面とループ面がくっついて1セットになったモノが15枚入ってます。
シートの幅が長い前方では約2枚張れそうです。約20cmですね。
幅は5cmの半分程度で2.5cm程度です。
シート後方は半分の約10cmでベルクロを縦に半分にすれば良さそう。
というわけでカット。
直線出にくいですがカッターよりもハサミのほうが楽かも。
フックとループ面がぐちゃぐちゃ。テキトーですが2.5×10cmになってるはず。
パックラフト側の端が丸くなってたので10cm2枚だとはみ出そうでしたのでちょっとカット。18-19cm程度にすれば良さそうです。
短いほうも同様で10cmだと角分がはみ出るので少しカットか、角を落とす必要があります。
剥がれにくさを意識するならベルクロの四隅を丸くしても良いですね。
台紙を外して貼り付け。
ベルクロのザラザラしたフック面は素材を傷をつけるかもしれないため、パックラフト本体ではなくシートに貼り付け。
パックラフト本体にはサラサラしたループ面を貼り付けます。
シート側。
雑ですね。
パックラフト本体側にも取付。
4ヶ所で前方は2個、後方は1個で左右が有るので半分にカットした2.5×10cmをフックとループで6枚づつ、計12枚貼り付けてます。
多く思えますがカッターやハサミで形を整えて貼るだけなのですぐです。
そしてこれで完成。
本体側は上を向く位置で貼り付け、シートは下を向くように貼り付けてます。
文章と写真で書くとややこしいですが、実物を見ながらやればそれしかないので難しい事もないかと。
フック面、ループ面を間違えないようにだけ気を付けましょう。
すぐにバリバリすると剥がれてしまうかもしれないので、固定が安定するまで少し放置しておきましょう。
-追記-
濡れると剥がれてくるため針で縫い付けました。
ベルクロテープだけでの保持力がやや力不足で、激しい川下りで踏ん張るとズレる、剥がれることがたまにありました。あくまで乾燥管理しやすさ>乗った時の安定感です。
川下りでシートずれが嫌ならベルクロ化は考え物です。
MRS/バイキングセルフベイラー
MRSバイキングセルフベイラーも同様にベルクロ化していきます。
セルフベイラーモデルなので底全面にシートとフットレストがあります。
写真右が進行方向で、足元のフットレストは標準で取り外し可能。
ただ取り外しできないインフレータブルシートが底3/4ほどを覆ってるため乾かすのが本当に大変でした。
セルフベイラーは石や木などの小物も穴から入ってくることがあり、濡れだけでなく異物も溜まりやすいので取り外せないシートは明確に欠点だと思ってました。
ストレウスは乾燥よりもシートを外して収納と持ち運びできるメリットが大きかったですが、バイキングは乾燥とメンテナンスしやすさを求めてのベルクロ化です。
セルフベイラーとは・・・
底に穴が空いていて常に浸水状態にあるが排水もし続けるため水抜きの必要がない川下り向きのパックラフト。
フットレストはビート版みたいな形で左右のプラリングに本体に付けられたベルクロバンドで固定するだけです。
見てみると4ヶ所固定で前方が約20cm幅、後方が10cm幅のストレウスと全く同じ構造でした。
20cm幅の場所を通す紐の穴がストレウスは8本だったのに対し、バイキングは12本と1.5倍。
ストレウスはシートと本体の黒い生地を重ねて紐を通すだけでしたが、バイキングはシート側に生地が2枚あり、間に本体を挟み込んで紐で固定する仕組みでした。
バイキングはかなり高い固定力の構造です。
シートにこの固定力がいるのかと思ってしまいますが、ぼくが行けないような激流にも行けるバイキングと思えば軽さよりも高い固定力が重要なのでしょう。
ストレウスやフロンティアと比べて、MRSは生地の質や接着技術が高いと思っていて、シート固定だけ見ても質が高いなと思いました。
紐たくさん通ってて外すのが大変でした。
前後外しました。
やはり乾燥させたつもりでもびちゃびちゃです。
でも、もうこれで最後。
シート側から黒い生地が2枚出ててベルクロを付ける位置を悩みました。
シートはザラザラフック面を付けるためスレ防止を想定して、2枚の間に貼り付けました。
→最終的に挟み込むように両面にベルクロテープを2枚づつ付けました。
1枚だと保持力にやや不満がありました。
間に貼るために約2.5cm幅でも太かったので0.5cm程度カットして貼り付けました。
行程はほぼ同じでストレウス同様フック面6枚、ループ面6枚の計12枚貼り付けて完成です。
ちなみに、2023年からMRSは仕様変更で今後生産されるモデルのシートが全てベルクロテープ化するようです。
実際乾燥が大変だったので嬉しい変更ですね。
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【追記】縫い付け
2-3回使ってると濡れに負けて接着面が剥がれてきてしまいました。
ので、縫って補強しました。
全周囲縫うのは大変なので、紐の通っていた穴を活用し10ヶ所ほどで縫い付けました。
生地がかなり硬く縫うのは少し大変です。勢い余って本体に穴をあけてしまわないように気を付けましょう。
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着脱式にするメリットデメリット
シートをベルクロ化して使ってみました。
シートを固定するのに準備で少し手間が増えますが、ぼく的にはメリットのほうがが大きかったです。
ストレウスは全く問題がありませんでしたが、バイキングが激流川下りでズレや沈→シートを流さないかが少し心配だったりします。
ただチューブの膨らみで簡単にはシートを外すこともできないのであまり心配しなくても良さそう。心配なら紐が付いていた穴を使って流出防止策をすると良さそう。
踏ん張った時や長時間でズレ無いかが一番心配です。
- シート下を乾燥させやすい(メンテナンス性)
- シートを別に収納できる(収納性)
- 嵩張らず畳んだ時に小さくしやすい(収納性)
- シート無しで使える(軽量化)
- 紐よりも固定力が低くズレる外れるリスク有
- 沈→シート流出のリスク
- 改造に手間が掛かる
- 純正紐を外す(切る)必要がある(紐の再利用ほぼ不可)
実際シートを外して畳んでみると、シートが合った時よりもかなり畳みやすくなりました。
シートに空気が入ってた分やシートのバルブやホースが収納の邪魔になっていたであろうことがわかりました。
シートを忘れないようにするには畳むときに一緒に巻いてしまえばいいですし、パッキングして別々に収納すれば小さくなるため収納性が上がります。
登山に担いでいって穏やかな湖や沼で乗るだけなら、シート無しで軽量化する選択肢も出てきます。マジックテープならね。
インフレータブルシートはストレウスで約300g、バイキングなら約600gです。
気になるのは、固定力の低下と流出のリスクでしょう。
現状ぼくは固定力の低下は感じられませんでした。
それでもホワイトウォーターをガンガン行く激流下りな遊び方で、収納や乾燥しやすさよりも川下りを重視する人なら改造しないほうが良いでしょう。
静水やライトな川下りメインの人なら快適さがアップするシートのベルクロ着脱式に改造するのはアリでしょう。
改造以上に手間がかかりますが、別途紐を用意すれば元に戻すこともできます。
都度の手間がかかりますが、ベルクロに穴をあければベルクロ着脱と紐の兼用もあり得るでしょう。
今のとこやる気がありませんが、沈→流出の対策をするならベルクロに穴をあけて紐でループを作る方法を考えてました。
この言い方は好きじゃありませんが、メリットデメリットリスクを判断して自己責任で改造を行ってくださいね。当ブログに責任を問われても困ってしまいます。
まとめ
今年も暖かくなってきてパックラフトシーズンが始まります。
シートのベルクロ着脱式で遊んで、使用感や問題があれば追記していこうと思います。
今はただ乾燥のしやすさ、たたみやすさに喜んでおきましょう。
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コメント
ぜつえんさん、ベルクロテープへの仕様変更大変だったことと思います!お疲れ様でした!!!MRSは今後生産される全てのモデルはベルクロテープ仕様になっています。モデルによってメーカーから取り寄せても切り替わる前に生産したモデルが送られてきますが、セルフベイラーはすでに全部ベルクロテープに切り替わっています。以前は乾かすの大変でしたよね。貴重な体験情報の提供ありがとうございます。
KAZE STORE様
黒い生地に針を刺してパックラフトの強さを体感し、大変でした。
フロアが広いのでベルクロテープ化は嬉しい仕様変更です!楽しみにしています!