こんにちわ、ぜつえん(@zetuenonly)です!
キャンプや車中泊をしてると欲しくなるのが電気。アウトドアをする屋外でコンセントやUSBなど電源の確保が難しいのはもはや過去の話。
ポータブル電源の普及と車中泊車が使うサブバッテリーを使えば屋外でも気軽に電源を確保できるようになります。
今回はポータブル電源とサブバッテリーの二つを比較し自分に向いたものを見つける話をしていきます。
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ポータブル電源
大容量の電力確保するために導入が一番簡単なのがポータブル電源。
いろんなメーカーが進出してきて急激に増えてるカテゴリです。
どんどん容量も大きくなっていくのに値段は安くなってきています。
ポータブル電源のメリットは、AC電源(コンセント)で動く家電を使えること、大きなモバイルバッテリーという感覚で使えるため取り入れるのに知識がいらないことです。
容量が大きくなるほど高出力な家電を長時間使えるようになりますが、非常に高価になっていきます。
ある程度の500~700Whクラスがあれば1泊2日のキャンプで夏はスマホ充電からサーキュレーター、冬は電気毛布を使っても余裕があります。
ソーラーパネルを直接つなぐこともできるため日が出ていれば充電し、連泊にも対応しやすいです。
メリット
ポータブル電源の一番の魅力は買えばだれでも気軽に使えるところでしょう。
感覚的にはAC100V(コンセント)を使える大容量モバイルバッテリー。
悪く言えば貰えるなら欲しいし確実に便利な道具と言えます。
大容量モデルでも持ち運び可能な重量のためキャンプや釣り、車中泊などでコンセントを使った家電を使えるようになります。今まで電源サイトを使ってキャンプをしていた方はオートサイトやフリーサイトを選べるようになり、キャンプ場代を安く済ませることができるようになります。
そしてリチウムイオン電池を使っているため放電しにくく、自宅や車内においておけば災害時にも活躍してくれるところです。
使う人ならあれば確実に便利なモノです。
デメリット
使い勝手のいいポータブル電源ですが、一番のデメリットは金額の高さ。
何と比較して高い安いと言えばいいかも難しいですし、屋外でコンセントを使えるようになると思えば高すぎるとも言えません。しかしそれでも購入を考えた時に一番ネックとなるのは金額でしょう。
そしてポータブル電源に金額が高い理由ですが、インバーター(電気変換装置)、チャージコントローラー(ソーラーパネル充電可能にする装置)、リチウムイオン電池を使っていることなどがあげられます。これはサブバッテリーのとこでもう少し説明します。
そして次に購入者が気になるのは寿命(耐用年数)。
ポータブル電源に使われるリチウムイオン電池は500回放充電を繰り返すと約75%の容量に、700回繰り返すと約60%ほどの電池容量になると言われています。
suaokiG500(500Wh)なら500回使用で約375Whに、700回使用では約300Whまで減少します。すると重さは初期のまま、容量は少ないポータブル電源になってしまいます。つまり寿命ということでしょう。
またスマホなどと同様に、リチウムイオン電池の特性から満充電(充電100%)、放電(充電0%)状態では電池の寿命が短くなりやすいです。理想は30~50%程度の充電状態を維持することですが、手間がすごいのと使いたいときに充電し忘れて使えなくなっては意味がないので、100%状態で管理することが多いかと思います。
寿命が少し減るけど、充電しないとなぁ、と思いながら使っていくのがストレスになりやすいのもデメリットと言えるでしょう。安い買い物ではないですが、気にせず100%維持が安心ですけどね。
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サブバッテリーシステム
車のバッテリーにも使われているバッテリーを別積みして電化製品を使おうというのがサブバッテリー(車のバッテリーがメインで、それに対してのサブなのかな?)。
ただのバッテリー単体のことであり、電源として運用するには多くの周辺機器が必要になるため、ぼくはサブバッテリーシステムと呼んでいます。
古くから車中泊やボートなどで使われてきた安く容量の大きいバッテリーです。
ポータブル電源がリチウムイオン電池を使っているのに対して、サブバッテリーは鉛蓄電池を指すことが多い。
ただ近年はリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを使ったポータブル電源同様の充電池をサブバッテリーとして使う人も増えてきました。
ポータブル電源と比べるとコンセントの差し口やUSB刺し口などは一切なく、サブバッテリーとはただのバッテリー単体です。
そのためAC出力をしたいならインバーターが必要になりますし、充電したいなら専用充電器やソーラーパネルやアイソレーターが必要になってきます。
そんな鉛蓄電池の特徴はめちゃくちゃ重く、放電しやすく、比較的安価で、大容量、充電100%維持が理想という物。
使い勝手は悪いけど安く電源を確保できる道具と言えます。
メリット
サブバッテリーの魅力は安価で大容量であることが一番。suaokiG500が6万円ほどに対し、同容量のサブバッテリーなら1万円ほどで買えます。
デメリットと関連しますが、アイソレーター(走行充電機)、インバーター(電気変換装置)、チャージコントローラー(ソーラーパネル充電可能にする装置)などを別に容易する必要がありますが、自分で選べるため自由度が高いこと。それがそのまま周辺パーツも安価に済ませやすいことにもつながります。
ポータブル電源ではすべて内蔵されているため故障すると買い替えで本体分の金額がかかりますが、サブバッテリーシステムではサブバッテリーならサブバッテリーだけ、インバーターならインバーターだけ交換で対応できます。
一般的にサブバッテリー自体が3年ほどの寿命で都度交換が必要ですが、他の周辺道具はもっと使えるためサブバッテリーだけの交換で済みます。一度サブバッテリーシステムを構築すればランニングコストは安価に済むのが特徴です。
長期的に見るほどポータブル電源とはコストの差が開き安上がりになります。
デメリット
安価で自由度の高いサブバッテリーのデメリットは105Ah(1260Wh)のサブバッテリーだと約22kgとめちゃくちゃ重く、車から降ろすこと大変なことです。キャンプでは車を横づけし延長コードで電源を使うことは可能ですが、車の入れないフリーサイトなどでの使用は無理でしょう。
さらに自作になる場合が多く、ある程度の知識が必要である点です。
鉛蓄電池の特性、W(ワット)、A(アンペア)、V(ボルト)、車内のDIYなどです。
そしてサブバッテリーだけでは使えず、周辺パーツの準備必要となります。サブバッテリーからAC100V(コンセント)を取り出すためにインバーター、車の走行中に充電をするならアイソレーター、ソーラーパネルから充電するならソーラーパネルとチャージコントローラー。またそれらをつなぐKIV線が必要になります。
もちろんそれらの繋ぎ方、使い方を知らなくてはいけません。
この導入の手間の大変さと重量からくる車常設になりやすいこと、車起点でしか電源を使えないことがデメリットになります。
サブバッテリーの充電方法
サブバッテリーの充電方法は大きく3種類あります。
・車のメインバッテリーからアイソレーター(走行充電機)でつなげて充電。
・ソーラーパネルから充電。
・コンセントから充電。
ぼくはソーラーパネルのみでサブバッテリー充電していますが、複合的に使われることが多いです。
キャンピングカーや車中泊で常設してる人はアイソレーター(走行充電機)+ソーラーパネルが主流です。
長期間の車移動になるほどコンセントからの確保ができなくなるのでコンセントはおまけで、自力で充電できる環境を作るのが理想です。
アイソレーターは長時間車を走行する人にはいいですが、あまり充電力は高くなくサブ要素が強めです。車旅など自宅で充電できない場合や夜間は強いです。
ソーラーパネルは天候に大きく左右されますが晴れていれば年中自動で充電されます。積むソーラーパネルの枚数(W数)でいくらでも充電力を上げることができるのも魅力です。
より手軽に使うなら折り畳みのソーラーパネルで停車時だけ充電するということも可能です。
そして1泊2日で使うことが多い人にオススメなのはコンセントからの充電。
サブバッテリーを簡易的にポータブル電源化しやすく、105Ah(1260Wh)で20㎏以上あるので移動させるのは大変ですが、車に積んだまま延長コードで充電もありです。
使うときは車起点でコンセントを自由に使えるようになります。車中泊やオートサイトでは活躍してくれます。
サブバッテリーに使われる鉛蓄電池が放電しやすいため充電頻度が増えるので走行充電や数十Wのソーラーパネルも一緒につないでおくのが運用しやすくオススメです。
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容量表記が統一されていなくてわかりにくい問題
モバイルバッテリーやポータブル電源、サブバッテリーによって容量の表記が違うため純水に容量を比較しにくいのがバッテリーを導入しようとしたときにわかりにくく苦戦するポイントです。正確ではないですが簡単な比べ方を紹介していきましょう。
ポータブル電源の表記
suaokiS270だと容量150Wh (3.7V 40500mAh/11.1V 13500mAh)と表記されています。
これは3.7V(USB端子)で出力するとは40500mAh(40Ah)あるよという意味で、3.7V表記はモバイルバッテリーと同じ表記のためUSB出力のモバイルバッテリーと比較しやすい表記です。USBで充電する場合はここを見るのがわかりやすいです。
11.1Vは12Vの車で使うDC電源のことです。DCプラグを指せるようになっているため子の表記があるのですね。DC出力の場合はこの表記基準です。3.7Vと比べ11.1Vと電圧が増える分電流は低くなり13500mAh(13.5Ah)となります。
そして大事なのは150Wh(ワットアワー)が容量の表記です。150Wの電力を1時間(1h)使うことができる容量です。1畳サイズの電気毛布が50Wほどなので電気毛布を3時間ほど使えるわけです。
AhとWhはVから計算されています。
3.7Vx40.5Ah(40500mAh)=149.85whとなりほぼ150wh
11Vx13.5Ah(13500mAh)=149.85whで上と同じでほぼ150whです。
USBやDCなどいろんな出力を想定しているポータブル電源のため表記がややこしくなっていたという理由です。
USBで使える電圧が低いスマホ等は3.7Vと低い分Ah表記は高くなり、少し電圧の上がるDCで使うものはAhが少し低くなるのです。
ただわかりやすい表記で行くとsuaokiS270の容量は150Whとなります。
モバイルバッテリーやポータブル電源はAhではなくWhで容量を見るようにするとわかりやすく、比べ安くなります。
ちなみに、モバイルバッテリーやスマホと比べる場合はWh/3.7=mAhで計算できます。逆にモバイルバッテリーもmAhx3.7=WhでWh換算することもできます。覚えておくとなにかと便利ですよ。
サブバッテリーの表記
サブバッテリーのG&Yu SMF27MS-730は105Ahという容量です。
車で使われるサブバッテリーの電圧は12VなのでWh換算すると12Vx105Ah=1260Whになります。
実際には3.7Vや100Vで出力するときに変換のロスが出ますし、サブバッテリーは少し特殊でゆっくり出し続けるのに向いていて、またポータブル電源に使われるリチウム電池ではなく鉛蓄電池のため完全に電気を使いきると寿命が大幅に減ってしまいます。
そのためサブバッテリーは、大容量を一気にという用途には向いていませんが、テレビやパソコン、電気なんかの長くずっと使うものには向いています。
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ポータブル電源とサブバッテリーの比較
全体比較
ポータブル電源 | サブバッテリー | |
値段 | 高め | 普通 |
容量 | 様々 | 大容量 |
重量 | 普通 | かなり重い |
使いやすさ | 簡単 | 不便 |
耐用年数 | 長め | 2~3年 |
予備知識 | 無し | 要勉強 |
ざっくりな比較です。使うモデルによって違いがありますが大体こんなとこ。
好みの容量をアマゾンで注文してコンセントをさせば動いてくれるけどお値段は高め、知識不要なポータブル電源。
コスパ重視で使うまでも使うのも大変だけど大容量で安いサブバッテリー。
付け加えるとポータブル電源もリチウム電池のためスマホ程度に容量低下していきますが、サブバッテリーに比べかなり耐用年数が長い。数年使って壊れたら買い替えとなりますが、急成長中の道具なため数年後にはさらに大容量でコンパクトで安くなっているのではないかと思われます。
サブバッテリーは周辺パーツも同時に組むためサブバッテリーのみの交換でいいですが良くも悪くも劇的な変化がないです。リチウム電池のサブバッテリーもありますが割高。
容量比較
さらに比較。1Ah=1000mAhで計算はざっくりで下3桁以下の数値は省力。
suaoki G500とG1200とG&Yu SMF 27MS-730(サブバッテリー)で比べました。
まずポータブル電源はUSB(DC3.7V)とコンセント(AC100V)で出力できるためその2つで表記されて販売されてます。
mAh表記はモバイルバッテリーと比べやすくスマホやタブレットを充電する際はここを参考に、コンセントで扇風機や電気毛布を使う場合はWhで見ると計算しやすいです。
サブバッテリーは車用がメインのため12V表記です。そのためAh容量に12VをかけるとWhで計算できポータブル電源との容量比較ができるようになります。
Wh表記するメリットはサブバッテリーとポータブル電源やスマホ、モバイルバッテリーなどと容量を比較しやすいことです。
あなたへのオススメ
それぞれメリットデメリットがあるため用途に合わせて使えるのが理想です。
ポータブル電源がオススメの人
・電気を使いたいすべての人!
・キャンプサイトや庭、家の中で持ち運んで使う人
・手軽に大容量な電源が欲しい人
・災害時の備えに
サブバッテリーシステムがオススメの人
・使うのは車内か、車の周囲まで
・少しでもコストを安くしたい人、でそのために多少勉強したり自作できるよって人
・車中泊やオートキャンプなど車をベースにしてコンセントを使いたい人
・車旅などで数日~長期間の車生活をしたい人
・ソーラーパネルでオフグリ(自家発電)生活に憧れる人
おまけ ぼくのサブバッテリーシステムの金額
参考程度にぼくがサブバッテリー+ソーラーパネルシステム構築にかかった金額も紹介。
まずサブバッテリーG&YuのSMF 27MS-730(105Ah)が約15000円。
ソーラーパネルはRENOGYの100Wを2枚で約20000円。
インバーターは大橋産業の正弦波400Wで約8000円。
チャージコントローラーはPWM20Aで約1500円。
KIV線、MC4端子、丸形圧着端子などで約5000円
これでざっくりですが約49500円で200Wソーラー+105Ahサブバッテリーシステムを組めてます。これだけなら500~700Wクラスのポータブル電源程度のコストです。
僕の場合は、最初からあった車のルーフキャリア約1万円、自作用のノコギリ、ドリル、ドライバー等工具です。
さらに細かくなると実際にコンセントを使う時のマルチタップ、延長コード。消耗品の結束バンドやねじ、コンパネなどです。
ちなみにチャージコントローラーはPWM30A約1500円→RENOGY MPPT20A+BT-1で約15000円に変えています。レビューも書いてます。
RENOGYのMPPTチャージコントローラーとBT-1を導入レビュー! – ぜつえんアウトドア
ルーフや工具、MPPTチャージコントローラーなど色々込々でも最終的に8万円位でしょうか。
このシステムも2~3年後にサブバッテリーを15000円ほどで買い替えればそのまま使えます。ぶっちゃけリーズナブルに思えます。ぼくはV、A、サブバッテリーとは見たいなとこから勉強しながらすべて自作し、完成までに1ヶ月以上かかりました。その手間は大きな差でしょう。
またサブバッテリーやソーラーパネル常設でそれだけで30kg以上の重りをつけて車を運転するため燃費は確実に落ちます。ルーフボックスなども積めないデメリットもあります。
しかし車横づけのキャンプ場では10mの防水延長コードを使いテント内で電源を使うことも可能です。
手軽に使いたい、自作できないなら確実にポータブル電源がオススメです。
しかしサブバッテリーシステムは自分である程度勉強できて、ポータブル電源ほど便利ではないことを理解できる。そして車起点で電源を使う方、車中泊で使う方なら格段に安価で大容量を得られるサブバッテリーがオススメですよ。
車で長期間旅立つような人は重要度がさらに高くなります。
サブバッテリーのポータブル電源化
サブバッテリー+バッテリー充電器を使うことで、なんちゃってポータブル電源を作ることも可能です。
旅に出るような長期間の用途には適していませんが、コンセントからサブバッテリーを充電することが可能なので、週末アウトドアマンには必要十分だったりします。
ソーラー充電や走行充電と併用するのも効率的です。
ぼくはソーラーパネルの発電率が落ちた冬に使っています。
最小システムなら
・サブバッテリー
・バッテリー充電器
・インバーター
があれば運用可能です。
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーでポータブル電源
2年ほど鉛蓄電池を使って寿命が来たのでリン酸鉄リチウムイオンバッテリーのサブバッテリーに買い替えました。
鉛蓄電池よりも軽く、小さく、寿命も数倍あり、出力も大きく使い勝手の良いリン酸鉄リチウムを使ったサブバッテリーもオススメ。
ぼくが自作ポータブル電源を作るならこちらを使うでしょう。
鉛蓄電池に比べ値段は高いですが、癖が少なく、持ち運びもしやすくなります。
そして、KEPWORTHのサブバッテリーなら同容量のポータブル電源を半額程度で構築できます。
まとめ
ポータブル電源が日に日にいろんなメーカーが参入し、激戦区な業界になっています。
キャンプのスタイルもどんどん変わっていくのでしょう。
ただチープな作りのモデルや、インバーターが別付けモデルなどしっかりと選ばないと火災につながるリスクもあるため注意も必要です。
すべての人が使いやすいポータブル電源か、車ベースで電源確保したいサブバッテリーか。あなたはどちらでしょうか。
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コメント
ポータブル電源と車載用12V鉛バッテリーを単純比較するのはどうでしょうか?
用途が違うもの単純比較してどうこう言うのもどうかと思います。
ご指摘頂きありがとうございます。
おっしゃる通り単純比較できるものではありませんが、車周りで電源を取ることを考えれば用途は似てくるかと思ってます。
僕も含め似たように検討する人もいると思うので言及することは許与していただければと思います。